こんにちは、私たちのONETECHのブログへようこそ。私たちは、2015年からAR(拡張現実)技術の開発に着手し、この分野での長年の経験を積んできました。初期の段階では、市場の成長速度はそれほど速くはありませんでした。多くのプロジェクトがエンターテインメントや商品のプロモーションに集中していましたが、2020年頃になると、その景色が大きく変わり始めました。
最近では、産業用途でのAR技術の活用が顕著になり、私たちはさまざまな業界からの依頼を受けるようになりました。このブログでは、私たちがこれまでに手掛けた32の事例を紹介し、AR技術がどのように多様な分野で革新をもたらしているかを皆さんにご紹介します。
2024年5月追記
※最新事例を+アルファとして追記しました。
世界のAR市場の現状
AR技術の急速な成長とその将来性
拡張現実(AR)技術は、ここ数年で大きな成長を遂げています。
世界の拡張現実(AR)市場は、2022年に385.6億米ドルと評価され、2023年から2030年の間に年平均成長率(CAGR)39.8%で成長すると予測されています。特に、エンターテイメントやメディア分野でのARの使用が増加しており、例えばゲームセクターでは高度なビデオ、グラフィックス、サウンドを提供するためにARが使用されています。スマートフォンの普及とアプリ統合の増加が、AR市場の成長を加速させると見られています。
詳細情報は、Grand View Researchのウェブサイトでご覧いただけます。
特に、エンターテインメント、教育、医療、小売業界など、多岐にわたる分野でAR技術が採用されています。これらの分野では、ARがリアルタイム情報の提供、インタラクティブな学習体験、効率的な作業手順、そして顧客体験の向上に貢献しています。
企業レベルでは、AR技術への投資が増加しており、新たなビジネスチャンスの創出と効率化を目指す動きが活発です。AR市場の成長は、技術革新の可能性を広げるとともに、新しい産業用途を生み出しています。
AR開発の事例紹介
スマートフォンを中心としたWebARの進化と位置情報技術の統合
最近のAR開発のトレンドは、特にスマートフォンを利用したWebARの活用が増えている点にあります。アプリをダウンロードする必要がなく、ブラウザ上で直接AR体験が可能なWebARは、ユーザビリティの向上とアクセスの容易さから、多くの業界で注目されています。
さらに、高精度な位置情報技術との連携も進んでいます。GNSS(Global Navigation Satellite System)、VPS(Visual Positioning Service)、RTK(Real-Time Kinematic)、UWB(Ultra-Wideband)などの技術を活用することで、より正確でリアルタイムな位置情報をAR体験に統合することが可能になっています。これにより、屋内外を問わず、精密なナビゲーションやインタラクティブなコンテンツ提供が実現しています。
それでは28の事例を紹介いたします。
【2024年】WebAR開発のアプリ事例を追加
2024年に入りアプリなしでのARの相談が急激に増えてきた印象です。いくつか事例追加してご紹介します。
+α-1. Meta Apark ARで顔認識をして髪の色を着せ替え
Meta Spark ARはMeta社のARフレームワークです。顔認識をして髪の毛の色を自在に変化させることが可能です。顔認識以外にもジェスチャー、ハンドトラッキング、3Dモデルを表示するなど色々幅があります。
+α-2. 頭蓋骨骨折の手術の前のXRシミュレーション
CTスキャンした後、患者の頭蓋骨の3Dデータが生成されます。まずはHololensでAR表示しながらシミュレーションを行います。その後3Dプリンターで24時間以内に人工骨が準備され、手術計画をモデル上で実施する前に整えられます。XR(VR/MR)技術を組み合わせることで、詳細なモデルを表示し、患者に対して対話的に説明できます。
+α-3. 重機をフォトグラメトリスキャンしてWebARでリアル表示
重機の搬入や工事現場での検証にお悩みではないでしょうか? 本アプリでは フォトグラメトリで撮影した重機を撮影できます。 クラウドに重機データをアップロード し重機のサイズWEBAR技術でリアルに表示できます。
+α-4.ベトナムの銀行VIBのお正月向けWEB AR ロトアプリ
ベトナム銀行からのオファーで、お正月のお年玉アプリとしてWebARでくじ引きができるアプリを開発しました。
花火の演出などお正月のお祝いをARで表現しています。
+α-5.建設業DX:Microsoft Hololensでコンクリート締め固めのシミュレーションアプリ
2024年問題で建設業界からのARの活用の相談も増えています。Hololensを使い建設工程でのコンクリートの締めがためのアプリを開発しました。鉄筋で組まれた空間にARでマス目を表示して順次コンクリートを流し込む工程を見えるかしています。
+α-6.Meta Quest3で保守点検アプリの開発
大手メーカより設備機械の保守点検をHololensアプリをまず開発していました。それを今回はMeta Quest3に載せ替えました。ARで設備の点検手順が可視化されます。現在Apple Vision Proでの開発のご相談も受け付けております。
1. 渋谷ハチ公前からWebARでメリークリスマス 8thWallとLightship VPSの可能性
最近、渋谷ハチ公前で独特なWebAR体験を実施しました。このプロジェクトでは、外国人旅行者に人気のこの場所で、8thWallとLightship VPSを活用した特別なクリスマス体験を提供しました。 詳細はこちら
2. iPhoneのLiDARスキャンでゴルフのラインを表示するARアプリの研究開発
iPhone 13 ProのLiDARを使い、Unityで開発したこのアプリは、ゴルフのグリーンの傾斜を画面上にメッシュで表示し、地面の傾斜や摩擦を計算してカップまでのARラインを表示します。 詳細はこちら
3. 建設工事向けHoloLens(ホロレンズ)施工管理デモアプリ開発
このプロジェクトでは、ホロレンズを活用して建設工事の進捗、品質管理、レポート作成を行う施工管理アプリを開発しました。詳細はこちら
4. 「アクールランドコロキット」 – Thiên Longグループ向けのARぬりえゲームの開発
「Akooland」という無料のARぬり絵ゲームアプリを開発。このアプリは紙のぬり絵と拡張現実を組み合わせたもので、Thiên LongグループのCOLOKITブランド向けに2023年7月8日にリリースされました。
詳細はこちら
5. XR活用トレーニングアプリ、研修用CGアニメーション作成
寿司職人がマダイを捌く動作をCGアニメーション化し、Microsoft HoloLens 2で投影することで、XRを活用した独自のトレーニングアプリを開発しました。このアプリは業界の人手不足解消に貢献することを目指しています。 詳細はこちら
6. UnityWebRTCでARコンテンツ共有とビデオ通話を実施する実績
UnityWebRTCを使用して、ARコンテンツ共有とビデオ通話を統合したプロジェクトを実施しました。この技術により、リアルタイムでのコミュニケーションとAR体験の同時実現が可能になりました。 詳細はこちら
7. ARでフレンドとコミュニケーションできるSNSアプリ開発
位置情報を利用し、特定の場所にARコンテンツや画像/動画を配置できるSNSチャットアプリを開発しました。このアプリでは、ユーザーがフレンドとチャットするだけでなく、特定のユーザーにのみコンテンツを配信することも可能です。 詳細はこちら
8. ラボ契約でWebAR(Three.js 、8th Wall、VPS)研究開発
このプロジェクトでは、パノラマカメラやLidarカメラで取得したデータを点群化し、Three.jsや8th WallなどのWebARフレームワークを利用してARコンテンツを表示しました。xyz座標データを基に、任意の位置にARコンテンツを配置する研究開発を実施しました。 詳細はこちら
9. VPSベースのマーカーレス型AR道案内デモアプリ開発
VPS(Visual Positioning Service)をベースにしたマーカー不要のARアプリを開発しました。このアプリは、空間認識を正確に行い、屋内での道順案内を可能にします。 詳細はこちら
10. 好きな3Dアバターと写真が撮れるサブスクリプションARアプリ開発
ユーザーが好みの3DアバターをARで表示し、一緒に写真を撮ることができるアプリを開発しました。アバターはサイズ変更や個別のモーションが可能で、多様なシチュエーションで利用できます。 詳細はこちら
11. ARアプリで商品プロモーション、人気アーティストのオリジナル動画視聴
商品を購入し、専用ARアプリでパッケージをスキャンすると、人気アーティストのオリジナル動画が視聴できるARプロモーションアプリを開発しました。 詳細はこちら
12. MR(複合現実)ホロレンズ・スマホで工作機械の保守点検アプリ
ホロレンズとスマートフォンを活用し、工作機械の起動手順や保守点検作業をARでガイドするアプリを開発しました。このアプリは、保守点検作業の記録を簡単に本部に送付できるため、業務効率化に貢献します。また、ユーザーは任意のARガイドの設定が可能で、汎用性が高いシステムです。 詳細はこちら
13. 製造業向けホロレンズ2MR遠隔支援アプリ制作
製造業向けにホロレンズMR遠隔支援アプリを制作しました。このアプリは、複数の製造現場から3Dモデルを共有しながらリアルタイム通話で打ち合わせが可能です。UNITYとAR Foundationを使用して開発されています。詳細はこちら
14. 位置情報とARを利用したイベント向けのスマホカードゲームアプリ開発
Google map APIと連携し、3Dの仮想マップ上に人気キャラクターをARで表示するスマホカードゲームアプリを開発しました。このアプリは、位置情報とARを活用して、イベント体験を豊かにします。詳細はこちら
15. 地方自治体の公式AR防災アプリ開発
津波や浸水の高さをARで実感できるようにする地方自治体の公式防災アプリを開発しました。このアプリは、津波による浸水の可能性をARで視覚的に表現し、防災意識を高めます。詳細はこちら
16. 橋梁やトンネル保守点検業務をサポートするHoloLens2 ARアプリ研究開発
橋梁やトンネルの保守点検業務のためのHoloLens2を用いたARアプリを開発しました。このアプリは点検履歴をデジタル化し、ホロレンズで現物と照らし合わせながらAR表示できるようにしました。詳細はこちら
17. OpenCV+ AI Yoloで画像認識の研究開発。飲食店向けARクーポンアプリのデモ
OpenCVとAI Yoloを使用した画像認識技術の研究開発を行い、飲食店向けのARクーポンアプリのデモを制作しました。この技術は、2018年のセミナーでプレゼンテーションされた3つのデモの一部です。 詳細はこちら
18. ARkitで作成したスマホシューティングゲーム(R&D)
ARkitを使用して開発した「AR GALAXY FIGHTING」というスマホシューティングゲーム。このゲームでは、空から襲来するUFOを打ち落とします。ONETECHは常に新しい技術に挑戦しています。 詳細はこちら
19. HoloLens・iPhone・Android対応インテリア配置シミュレーションARアプリ開発
AR技術を使用して、スマートフォンのカメラで映し出された空間に家具やインテリアの3Dデータを配置するアプリを開発しました。このアプリは、ホロレンズにも対応しています。 詳細はこちら
20. 建設予定の倉庫を3Dホログラムで表示するHoloLens2プレゼン用MRアプリ開発
マイクロソフトのMRデバイスHololens2向けに、建設予定の倉庫を3Dホログラムで表示するプレゼンテーション用アプリを開発しました。プレゼンターはiPadでホロレンズの3Dホログラムを操作しながら説明が可能です。 詳細はこちら
21. 展示会場でのiPad顔認識ARカメラアプリ_APIサーバー開発
iOSのFace Tracking with ARkitを利用し、スマートフォンアプリのカメラで人の顔を認識し、実際の顔に3Dアニメーションを重ねてAR表示するアプリを開発しました。 詳細はこちら
22. 博物館のAR活用。iBeaconを利用した多言語対応のインバウンド向けUNITYアプリ開発
インバウンド需要に応えるため、iBeaconを使用し、展示物に関するガイダンスを多言語でAR表示する博物館向けスマートフォンアプリを開発しました。 詳細はこちら
23. UNITYで制作、マルチアングルで3Dキャラクターを視聴するARスマホアプリ開発
AR技術を用いて、スマホカメラで3Dキャラクターを表示し、ライブイベントを様々な視点から視聴できるARスマホアプリを開発しました。 詳細はこちら
24. 観光地を活性化。AR技術で遺跡に建造物を再現、VRでも体験できる観光地向けAR・VRアプリ開発
このアプリは観光地や地域活性化のために開発され、ARとVR技術を駆使して遺跡に建造物を再現します。ユーザーは、iPhoneやAndroidデバイスを通じて、過去の建造物を仮想的に探索し、クイズラリーやAIチャットボットを通じた観光案内を体験できます。 詳細はこちら
25. 機械学習で画像認識。ARマーカー読み込み動画再生アプリ
画像認識技術を活用した動画コンテンツ閲覧ARアプリを開発しました。このアプリは、ARマーカーを読み込んで関連する動画コンテンツを表示します。企業のロゴや店舗の看板などをARマーカーとして使用します。 詳細はこちら
26. Unity/Vuforiaスマホアプリ手書きのぬりえが浮かび上がるAR XMASリリース!
クリスマスツリーのぬりえがARで浮かび上がるスマホアプリ「AR Xmas Coloring」をリリースしました。このアプリは、手書きのぬりえをARで活用し、クリスマスの楽しさを提供します。 詳細はこちら
27. AR(拡張現実)グラスnreal light向けコンテンツ制作とアプリ開発
nreal lightデバイス用のARコンテンツとアプリを開発しました。このアプリは、ARマーカーを読み取り、ARで3D映像コンテンツを表示する機能を持っています。 詳細はこちら
28. ホロレンズでMR遠隔業務支援システム開発
ホロレンズを活用したMR遠隔業務支援システムを開発しました。このシステムでは、3Dモデルや画像などの資料を遠隔から共有し、支援者がホロレンズアプリケーションで3Dモデルを回転させて表示できます。 詳細はこちら
29. iPhone12に搭載されたLiDARセンサーで遠隔測定、測量UNITYアプリケーションの研究開発
危険な場所での遠隔測定や人員不足による測量業務自動化のため、Intel RealSense LiDAR Camera L515を活用した遠隔測定アプリケーションの研究開発を行いました。詳細はこちら
30. ベトナムUNITYセミナーで披露したパラレルワールドAR『Magic Door』
現実と仮想空間を繋ぐ『Magic Door』を開発し、ユーザーが現実空間と仮想空間を行き来できるようにしました。詳細はこちら
7セグメントディスプレイのデジタル数字を自動解析するOCRモジュールを開発しました。この技術は、ホロレンズやスマホにも応用可能です。詳細はこちら
32. デジタルツインの活用例:Microsoft HoloLens2(ホロレンズ2) 遠隔支援MRアプリデモ
Microsoft HoloLens2を利用したこの遠隔支援MRアプリは、作業者と遠隔地のエキスパートがリアルタイムで作業情報を共有できるように開発されました。これにより、知識が乏しい作業者も、遠隔地のエキスパートの支援を受けながら効率的に作業を進めることが可能です。詳細はこちら
事例の深掘り – デジタルツインの活用例
デジタルツイン技術の先駆け:Hololensを活用した画期的プロジェクト
2018年に制作されたこのHololensプロジェクトは、AI、IoTセンサー、遠隔支援など、当時の最先端技術を統合したものでした。このプロジェクトは、数多くの技術的課題に直面しながらも、海外の展示会で大きな反響を呼びました。残念ながらR&Dフェーズで止まってしまったものの、2023年現在、このような製品の実用化が見込まれています。この事例は、デジタルツイン技術の可能性と、その実現に向けた課題の両方を浮き彫りにしています。
この事例は、技術の進化と市場の成熟に伴い、どのように新しい技術が実用化され、業界全体に革新をもたらす可能性があるかを示しています。
まとめ
AR技術と共に新たな地平へ
私たちはAR技術の探求を通じて、革新的な解決策を創出し続けています。紹介した事例は、技術的挑戦と創造性の結晶であり、私たちの取り組みの証です。この道のりはまだ続いており、お客様の課題解決に貢献するため、どんなアイデアも歓迎します。
私たちと共に、AR技術の持つ可能性を最大限に引き出し、ビジネスの展望を広げましょう。
https://onetech.jp/service/vr-ar-mr-development