大手企業間におけるのAR、VR開発競争
エンターテイメント、教育、医学、生産などの様々な分野における実践的なアプリが開発されていることから、AR、VRが一歩ずつ利用者に近づいてきました。市場を拡大するためGoogle、Apple、Microsoft、Facebookなどというテクノロジー大手企業はプラットフォーム、ソソフトウェア、ハードウェアなどの大規模の開発に投資しています。
ARグラスnreal lightとは?大手企業間におけるのAR、VRグラスとAR開発競争
Microsoftは2010年にARグラスの開発を計画をスタートして、2015年に世界を驚かしたホロレンズを作り出しました。価格が高い、視点が限られるという制限がありましたが、Microsoftの大きな成功と言える製品でもあります。
今年はMicrosoftによりもっと使い勝手が良く、前の製品の制限を克服した2代目のホロレンズを出荷すると発表されていることから、世界中の期待を集めています。
Microsoft 以外、独特なVR、ARの開発を研究している企業もたくさんあります。中でも、Magic Leap Meta AR、Google Glass、Apple AR Glasses、Alpha Rev、Vuzix Bladeが注目されています。ただ、現時点ではほとんど投資や開発研究にとどまっているそうです。
ARグラス「nreal light」とは?
「nreal light」のスペックや価格、利用するメリットを解説します。
中国のスタートアップ企業Nrealが開発したARグラスがnreal lightです。対応したスマホに接続して利用できるデバイスであり、100g以下の重さを実現しているのが特徴。
「nreal light」特徴やデバイスの強み
nreal lightはホロレンズ やMagic LeapのようにARコンテンツを楽しめるメガネ型デバイスです。スマートフォンとケーブルで接続することで、誰でも簡単にARの世界を体験できます。
操作するためのコントローラーがnreal lightにはあり、コンテンツを手間なく操作することが可能。コンテンツのBGMや音声はnreal lightの側面にあるスピーカーから直接聞けます。
ソフトは専用アプリだけでなく、スマホ向けARアプリやアンドロイドアプリに対応する見通しです。2019年6月に開催された法人向けイベントでは、nreal lightでMercari Lensを動作させた実績があります。
Mercari Lensによって付近にある物に似た商品を探して、ARで商品を映し出せるのがポイント。グラスを通してみることで商品のサイズ感や汚れ、状態を3Dモデルで細かく確認できました。
2019年5月ごろに開催されたAWE USA 2019では、開発したnreal社が発売時期とデバイスの価格について以下のように発表しました。
- nreal light(本体とケーブル):499ドル:2020年初旬に販売予定
- Developer Kit(開発者向けデバイス):1,199ドル:2019年9月ごろに販売予定
開発者向けデバイスでは本体やケーブルだけでなく、専用のコンピューティングユニットやコントローラーも付属しています。2019年9月現在、日本での発売は未定です。
今年、9月中に、ホロレンズに匹敵する開発用(Developer Kit)のnreal(エンリアル) が1199ドルで発売されることになるそうです。パッケージは本体、3doFのコントローラー、と コンピューティングパックが付属します。また、一般利用者のためのConsumer Kitもグラス端末とUSBタイプCが付属し、499ドルで発売されると発表されています。
nreal lightの設計
nreal lightはオーソドックスな眼鏡スタイルで、丸い形をしており、その上部にはカメラやセンサーが付いています。Magic leapやホロレンズと比べれば、よりおしゃれで持ちやすいという意見も聞こえています。
今年の1月、CESという見本市で紹介された nreal light。
たった88 グラムで眼鏡型の外見をしているnreal lightは,視野覚が52度に到達しており、スマートな技術が統合された製品です。また、小型で作られますので、コンピューティングパックが付いて、USBタイプCで有線接続して使用することになります。
小型の割にnreal lightは評判が高い3Dコンテンツを表示する2画面が備わっています。ただ、HoloLens や Magic Leapで見られる奥行きのある感じは不足しているように感じます。また移動が出来ない、先端的なコントローラーに対応していないといった制限がまだあると指摘されています。
ARグラスに必要となる基本機能をnreal lightはサポートしています:
- 6DoF Tracking:空間における位置やグラスの視覚を確認するための機能。
- Plane Detection:平面検収するための機能(壁, 床, 机上など).
- Image Tracking:空間における画像とその位置を認識するための機能
nreal lightの仕様
nreal lightはアンドロイド搭載のQualcomm Snapdragon 845に接続されます。Unityエンジンだけでなく、3Dもしくはゲームを開発するための他のエンジンでもnreal lightがサポートするアプリを開発することができます。nreal SDKはすでに公開されているので、公式サイトでダウンロードできます。nreal lightではEmulatorが備っていますので、テスト端末がなくても、アプリがきちんと機能しているか検証できます。
nreal lightを利用するにはSnapdragon 855を搭載したスマホを用意して、USB Type-Cで接続することが必要です。スマホでソフトを動作させることで、快適にARコンテンツを利用できます。
Snapdragon 855はハイエンドモデル向けに設計されたプロセッサです。もし高スペックのスマホがなければ、WindowsがインストールされたPCや専用のコンピューティングユニットを代用できます。
Nreal Light|内側から見る
接続したスマホを直接利用するか、専用コントローラーを活用するのがコンテンツの操作方法です。コントローラーにはタッチ操作や振動機能、回転検知が搭載されている特徴があります。
アンドロイド搭載のnreal lightのため、動作はARCoreがサポートしているスマートフォンとほぼ同じです。
下記はスマートフォンとnreal lightでアプリをビルドする際の注意点です:
– nreal lightで使うOrientation は Portrailです。
-スマートフォン用アプリをビルドする前に、ARCore Enableを有効にする必要があります。
スマートフォンとnreal lightで確認するために、アプリをビルドする際に、下記のスクリプトを追加することをお勧めします。
現在、開発者版の提供が今月から開始されていますが、普通版は今年末もしくは来年の頭ぐらいに提供が始まるそうです。nreal lightは最新技術業界に新しい風を吹かせると大きな期待を担っていると言えるのでしょう。
“nreal light”の強みとは
「nreal Lightを利用するメリットってあるの?」と思った人は少なくないはず。デバイスを利用するにはスマホと接続する必要があり、他のARグラスに比べて手間がかかります。
しかしスマホと接続して利用する仕組みにより、nreal lightには次のような強みもあるのです。
通信手段として5Gを活用
Snapdragon 855に対応したスマホは5Gを利用できるため、nreal lightは実質的に5Gを活かしたARコンテンツを楽しめます。通信速度の向上でより快適にARの世界を体験できるのがメリットです。
外部機器の活用により軽量化・低価格化を実現
nreal lightは機能性やスペックが低い分、デバイスの軽量化や低価格化を実現しています。デバイスの重さは88gであり、長時間利用しても疲れにくいのがメリットです。
まとめ
スマホと接続してARコンテンツを利用できるARグラスがnreal lightです。なるべく安くメガネ型デバイスでARを楽しみたい人に、競合デバイスよりも安価なnreal lightを勧めます。
すでにONETECH ASIAでは、nreal開発の実績もございます。Nreal開発やAR、VR、XR
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もう一つ、同社の特長といえるのが、VRやARの技術に強みがあるだけではなく、それらを業務システムやWebシステムに組み込んだ、「新たな仕組み」として、お客様にご提案できるところにあるでしょう。VRやARは、すでに、例えば、製造業において設備の操作の教育・トレーニングや、設備メンテナンスの研修などに活用されています。ホロレンズ、Oculus、HTC VIVEなどAR、VRデバイスの実績も多くあります。そういったかたちで、システムとAR/VRのテクノロジーを組み合わせた提案ができるのです。
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以上です。