近年、土木作業や建築、3Dモデルの制作などで、ポイントクラウド(点群データ)という言葉を目にすることが多くなったと思います。
この記事では、ポイントクラウド(点群データ)をUnityに取り込む方法をまとめました。
ポイントクラウド(点群データ)とは?

ポイントクラウドは、X、Y、Z軸で位置情報や色などの情報を持つ3次元データです。
データフォーマットは、テキストベースの.txtや.csv、LASなど様々な形式があります。
大量にあるポイントクラウド(点群データ)をもとに3次元空間を表現することができます。
ポイントクラウドは位置情報を持つため、地理空間情報や土木関係ビューアーなどに利用されたり、他にもデジタルツインの環境を構築する上で活用されることが多いです。
ポイントクラウド(点群データ)をUnityに取り込む方法
ポイントクラウド(点群データ)を編集したい場合、Unityを使うといいでしょう。
この章ではポイントクラウド(点群データ)をUnityに取り込む方法をまとめました。
Unity Assets Storeからアセット「Point Cloud Free Viewer」をインストールする
ポイントクラウド(点群データ)は、使用するソフトによって様々な拡張子があります。
今回は「Point Cloud Free Viewer」というアセットを使用します。
手順1:Unity Assets Storeより、「Point Cloud Free Viewer」をインストールしましょう。
▼Unity Assets Store【Point Cloud Free Viewer】
https://assetstore.unity.com/packages/tools/utilities/point-cloud-free-viewer-19811
手順2:青いボタン「Add to My Assets」をクリックします。

手順3:その後、「Open in Unity」をクリックします。

手順4:次にUnityのプロジェクトを開きます。
「Windows」タブから「Package Manager」を選択します。

手順5:ログインし、自分のアセットから「Point Cloud Free Viewer」を開きましょう。

手順6:「Point Cloud Free Viewer」の画面が表示されたら、右下のDownloadをクリックします。

手順7:「Download」のボタンが「Import」に切り替わるので、「Inport」をクリックします。

手順8:必要なファイルを選択し、Importをクリックします。

手順9:Unity のヒエラルキーの横にある、プロジェクトビューのなかに「Point Cloud」というフォルダができていれば作業は完了です。
ファイルフォーマットの形式
ここではポイントクラウド(点群データ)を扱う上で、知っておくといいファイルフォーマットを簡単にまとめました。
.obj
Wavefront OBJフォーマット。
.ply
ポリゴンファイルフォーマット。開発したのはスタンフォード大学でASCIIとバイナリの2種類が存在する。
.exr
Industrial Light & Magic 社が開発した画像フォーマット。
.txt .csv .xyz
asciiファイルで、空白やカンマなどで区切られている。
.pts
Leica PTSファイルでasciiファイルである。
Leicaの定義したファイルフォーマットです。
.fits
Flexible Image Transport System。
画像データを保存・送信・処理するために使われている。
.fitsは天文学の分野で最も使われている
e57
LIDAR Point Cloud Data Fileの一種。
国際標準機関であるASTMによって規定されていて、点群データのほかにも、画像データやメタデータを含むことができます。
las
レーザー測量によるLiDARデータの標準フォーマット。ASPRS(American Society for Photogrammetry and Remote Sensing)によって開発され、管理されています。.点群データに関する情報(位置座標、強度、色など)をバイナリ形式で格納し、効率的なデータ保存と転送を可能にします。
pcd
PointCloudData。PointCloudLibrary(PCL)が開発・管理しています。PCLは、点群処理のためのオープンソースのライブラリで、3D空間内の点群データのフィルタリング、変換、セグメンテーション、特徴抽出、モデリングなど、多様な処理をサポート。
Unityへの取り込み方 注意点など

アプリなどでスキャンした3Dデータは、汎用的に利用できるデータに出力されます。
出力されるデータはアプリによって異なるので、出力データの仕様を確認しておきましょう。(OBJ、FBX、USDZ、GLTFなどの汎用データが多い)
これらの3Dデータは、AR/VRなどで利用する事ができます。
3Dデータのテクスチャにこだわる場合は、エディタツールなどを利用し、質感を編集するといいでしょう。
このような3Dスキャンアプリの利点は、すぐに3Dデータを用意できる点から、イチから作成する3Dデータより作成時間が時短な点です。
Pointcloudを活用したONETECHの事例紹介
iPhoneの LiDARスキャンでゴルフのラインを表示するARアプリの研究開発
ゴルフのグリーン上のラインを読むためのARアプリの研究開発です。iPhone13 proのLiDARを使い、Unityで開発したアプリでは、画面上にグリーンの傾斜をメッシュで表示します。最終的に地面の傾斜や摩擦などを物理エンジンで計算してカップまでをARでラインを表示します。
iPhone12にも搭載されたLiDARセンサーで遠隔測定、測量UNITYアプリケーションの研究開発
危険が伴う場所での遠隔測定、人員不足のために測定業務を自動化したいという課題でのお問い合わせありました。そこで弊社ではiPad ProやiPhone12より精度の高いIntel RealSense LiDAR Camera L515を利用して遠隔測定アプリケーションを作成する研究開発をしました。
上記の他にiPhoneを利用して任意の場所をスキャンしてpointcloud,x,y,z,Nx,Ny,Nz,R,G,Bなどのデータからメッシュ化、カメラのデータを貼り付け、フォトグラメトリができるアプリの開発実績があります。
まとめ

いかがでしたか?この記事ではポイントクラウド(点群データ)をUnityに取り込む方法をまとめました。
近年3Dデータをスマホで手軽に収集できるようになりましたが、3Dデータを用意することができても活用できなければ意味がありません。
スキャンした3Dデータを有効に活用したい、3Dデータを使った地理空間情報システムを開発したいなどの要望がありましたら、ぜひONETECHが相談にのります。
ONETECH では、AR/VR/MR/XRのコンテンツ制作に優れたエンジニアが数多くいます。
イチから作る3DCG制作等も対応可能です。

下記URLページは、LiDARを活用したARアプリの開発実績や3Dデータ制作実績をまとめました。参考にしてください。
▼LiDARを活用した開発実績
iPhoneの LiDARスキャンでゴルフのラインを表示するARアプリの研究開発 (onetech.jp)
▼3Dデータ制作実績
メタバースでのショッピングのための自動車CG制作 | ONETECH開発実績
住宅、マンション3Dシミュレーション「HOUSE DECOR」追加改修 (onetech.jp)
何かお困りのことがありましたら、ぜひONETECH にご相談ください。 ほかにもONETECHはベトナムオフショア開発で受託開発も請け負っております。幅広い分野で開発してきた実績がありますので、ソフトウェア開発のご相談はぜひOne Technology Japanへお気軽にお問い合わせください。
■XR開発に特化したベトナムオフショア開発企業 ONETECH
ONETECHは、XRに特化した開発会社です。
VR/ARコンテンツ開発を始めさまざまなシステム開発、アプリ開発、ソフトウェア開発をベトナム オフショアで開発しています。ベトナムのXRトップ企業として紹介されています。
2015年の創業から上場企業からスタートアップ企業までお客様100社以上の300以上のプロジェクトに関わってきた豊富な開発実績があります。
ONETECHはUNITYでAR/VRアプリの開発
AR/VR/MR開発は2015年より取り組んでおります。UNITYの技術者育成に力を入れて取り組んでいます。
VR開発:ベトナムでのVR開発分野において最も開発実績のある企業の一つとなっています。
AR開発:ARkit、ARcoreなどを利用して多数のアプリ開発、Babylon.js、8thWallなどでのWebAR開発実績がございます。
UNITY開発:ONETECHはUNITYを利用し様々なVR開発、AR開発、アプリ開発をしています。HoloLens/Oculus/HTC VIVE/Pico/Nreal Lightなど最新のデバイスも取り揃えています。
ホロレンズ開発:ベトナムで最も多くのHoloLens開発実績のある企業の一社です。
WEBXR開発:WEBXRは、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)および混合現実(MR)をWebブラウザで利用するための技術スタンダードです。ユーザーは、特別なアプリをダウンロードすることなく、多様なデバイスで豊かな3Dコンテンツを体験できます。
CG制作:製品やゲームのアセット、業務用の映像などの3DCGコンテンツの3DCG制作(モデリング・アニメーション・レンダリング)をエンジニアと連携しながらワンストップで受けることが可能です。