建設・建築業の人気BIMソフト5選!おすすめのファイル共有拡張子も紹介

建設・建築業のDX化を実現するために、BIMソフトを導入したいと考える方も多いでしょう。しかし、BIMソフトの種類が多く、どれを導入してよいのか分からないと悩む方もいるはずです。

そこでこの記事では、人気BIMソフトを5つだけ厳選して紹介します。また、価格情報やBIMソフトを比較するポイントもまとめているので、導入の参考にしてみてください。

BIM(Building Information Modeling)と呼ばれる技術です
BIM(Building Information Modeling)と呼ばれる技術です

建設・建築業に必須となる「BIM」とは?

BIMとは、正式名称を「Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)」と言い、3次元データを中心として設計・施工検討を実施する考え方のことです。

まずはBIMの概要から知りたい方向けに、基礎情報を整理しました。

①国土交通省が定める導入必須のソフトウェア

BIMソフトは、建設・建築業の指針を決める「国土交通省」が推奨しているソフトウェアです。以下の資料からも分かるように、令和5年(2023年)から業務への原則適用が計画されています。

国土交通省「令和5年度BIM/CIM原則適用について」

出典:国土交通省「令和5年度BIM/CIM原則適用について」

すでにBIMを活用した業務発注もスタートしているため、企業のDX化を目指すために必要不可欠なソフトウェアとなります。

また、国土交通省がBIMを推進する理由は、直近の2025年問題が影響しています。詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

https://onetech.jp/blog/the-2025-problem-in-the-construction-industry-17645

②国内のBIM浸透状況[1] 

建設業界の情報を提供する「日経BPコンサルティング」の調査レポートによると、2020年時点で6割近くの国内企業がBIMを導入していると分かっています。

日経BPコンサルティング「BIM活用実態調査レポート」

出典:日経BPコンサルティング「BIM活用実態調査レポート」

また、設計事務所や総合建設会社によって、導入するソフトシェアに違いがあることも判明しました。

順位 設計事務所 総合建設会社
1位 Archicad(アーチキャド) Revit(レビット)
2位 Revit(レビット) Archicad(アーチキャド)
3位 Vectorworks(ベクターワークス) Vectorworks(ベクターワークス)
4位 GLOOBE(グローブ) GLOOBE(グローブ)

出典:日経BPコンサルティング「BIM活用実態調査レポート」

ランキングに違いがあるのは、使い勝手のよさに違いがあることはもちろん、設計に使うか施工に使うかによって、機能の充実度に違いがある結果です。記事の後半では、上表のBIMソフトを含めて合計5種類の製品を紹介しています。BIMソフト導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

③BIMとCADの違い

DXのために欠かせないBIMソフトと、CADソフトの違いが分からないとお悩みではないでしょうか。結論として、BIMソフトとCADソフトは、主体となる考え方が違います。

まずCADソフトは、自身で2D図面・3D図面を作成して数量等を手動で算出するのが一般的です。また、構造計算や分析を行う際も、任意の断面を準備して「仮定」による計算が当たり前でした。

一方BIMソフトは、属性情報(数量や材料に関する数値やカテゴリ)が反映された3D図面を主体として設計・施工の検討を実施します。地形データが3Dなのはもちろん、計画している建築物・構造物も3Dです。つまり「具体的」な検討を実施できるのがBIMソフトだと言えます。

手軽に任意の断面を抽出できるのはもちろん、付与していた属性情報をもとに、数量や分析の自動化を実現可能です。業務の移行(設計→施工)に伴う図面の作り直しが不要になるのもBIMソフトの特徴だと言えます。

業務で活用できる人気BIMソフト5選

BIMソフトの導入を検討している方向けに、業務で役立つおすすめのBIMソフトを5製品紹介します。ソフトウェアの特徴を詳しく解説しているので、導入の参考にしてみてください。

BIMソフトウェア①Revit

Autodesk「公式サイト」

出典:Autodesk「公式サイト」

Revitは、エンジニア向けのソフトウェアを提供しているAutodesk社のBIMソフトです。建築・建設・機械業界で活用できるサブスクリプション契約のソフトウェアであり、同社が提供する次のBIMソフトと連携できます。

  • Civil3D(地形・図面作成・シミュレーション)
  • Infraworks(景観検討・データ統合)
  • Navisworks(施工ステップ・アニメーション)
  • Recap(点群データ作成)

また、Revitを含むAutodesk製品は、世界シェア・国内シェアともに上位に入り込む人気のBIMソフトです。複数のソフトウェアをお得に導入できる「AECC」というパッケージプランも提供されているため、目的に合わせて必要なBIMソフトを選べます。

BIMソフトウェア②Vectorworks

A&A「公式サイト」

出典:A&A「公式サイト」

Vectorworksは、設計検討ソフトウェアをメインに提供するA&A社のBIMソフトです。建築・建設業界の利用はもちろん、造園や設備、エンタメ業界に役立つ機能が搭載されています。またVectorworksは次のように、導入できるソフトウェアが分かれているのが特徴です。

製品名称 概要
Vectorworks Design Suite 以下に示す4製品すべての機能をあわせもつ
Vectorworks Architect 建築業・内装業向けのソフト
Vectorworks Landmark 土木・都市計画・造園業界向けのソフト
Vectorworks Spotlight エンターテインメント業界向けのソフト
Vectorworks Fundamentals 2D・3D作図・データ共有に使える基本ソフト

他社製品から乗り換えできるお得なプランや、機能追加モジュールなど、カスタマイズ性に優れたプランが豊富なBIMソフトです。永久版・サブスクリプション契約から好きなほうを選択できます。

BIMソフトウェア③Archicad

GRAPHISOFT「公式サイト」

出典:GRAPHISOFT「公式サイト」

Archicadは、建築家向けのソフトウェアを提供するGRAPHISOFTのBIMソフトです。建築・建設向けの作図機能が搭載されており、使いやすさに優れたUI(ユーザーインタフェース)やハイクオリティなビジュアライゼーションを活用できます。

また、Archicadは永久ライセンス・サブスクリプション契約から好きなほうを選択できるのが特徴です。デザイン性に優れていることから、世界シェア・国内シェアともに上位を争う人気のBIMソフトとして多くの企業に導入されています。

BIMソフトウェア④GLOOBE

福井コンピュータアーキテクト「GLOOBE」

出典:福井コンピュータアーキテクト「GLOOBE」

GLOOBEは、国内企業である福井コンピュータアーキテクトが提供する建築向けのBIMソフトです。無料CADソフト「Jw_cad」との親和性に優れており、2種類を組み合わせることによってCAD・BIMの両方に対応できます。

また、GLOOBEは国内の建築基準に基づいた機能、設定が反映されているのが魅力です。永久ライセンス・サブスクリプション契約の両方を利用でき、オプションプランも用意してあります。目的や業務状況に合わせて導入したい方におすすめのBIMソフトです。

BIMソフトウェア⑤Rebro

NYKシステムズ「公式サイト」

出典:NYKシステムズ「公式サイト」

Rebroは、建築設備のソフトウェアを提供するNYKシステムズのBIMソフトです。設備モデルの設計・施工・維持管理に対応しているのはもちろん、プレハブ検討や改修検討までソフト内で実施できます。

複雑化しやすい配管・配線の検討を色分け表示できるほか、Excelと連携してデータ管理できるのが魅力です。永久ライセンスとして建築設備・電気設備の2つのソフトが提供されています。2年目以降は保守料金のみ発生します。

BIMソフトの価格比較一覧

本記事で紹介した5種類のBIMソフトの価格を比較したい人向けに、10年間の利用を想定したシミュレーション表をまとめました。

※各製品1年間のサブスクリプション契約・保守料金を参考としています。

※各種ソフトの機能や目的が異なることに注意してください。

トータル価格 Revit Vectorworks(Design Suite) Archicad GLOOBE Rebro
初期費用(1年) 427,900円 306,350円 380,000円 150,000円 1,000,000円
3年 1,283,700円 919,050円 1,140,000円 450,000円 1,180,000円
5年 2,139,500円 1,531,750円 1,900,000円 750,000円 1,300,000円
10年 4,279,000円 3,063,500円 3,800,000円 1,500,000円 1,600,000円

上表の価格は、費用をイメージする目安です。まずは前項で紹介した目的や概要の中からあてはまるBIMソフトを抽出したうえで、必要なソフトの価格をシミュレーションしてみてください。

BIMソフトの比較ポイント

気になるBIMソフトが複数あり選べないと悩む方向けに、比較ポイントを整理しました。

①拡張子の汎用性の高さ

BIMソフトは、調査及び測量・設計・施工・維持管理というサイクルの中でデータを使い続けることが前提となります。よって、現在実施している業務の条件に合わせてBIMソフトを選ぶことが重要です。

中でも重要視すべきなのが「拡張子」です。現在実施している業務や今後実施する業務の納品に必要な拡張子を操作・出力できるのか確認してみてください。特定の拡張子を出力できない場合もあるので、必ず確認しておきましょう。

②トータルコストと費用対効果

前述した価格シミュレーションや各製品サイトの価格表を参考に、トータルコストを算出することも重要です。例えば10年間のトータルコストを算出して、以下のポイントから費用対効果まで算出してみてください。

  • 業務をどれくらい受注できそうか
  • どれくらい効率化できるのか
  • どれくらい人件費を削減できるか

費用対効果を生み出せるソフトを事前に把握できていれば、自然と導入すべきBIMソフトが絞られるでしょう。

③使いやすさ

BIMソフトは機能性も重要ですが、それ以上に使いやすさに注目しなければなりません。なぜなら、ハイクオリティな機能があったとしても、従業員が使いこなせない恐れがあるからです。

よって、まずは無料体験版を導入して操作性を確認しましょう。感覚的に操作できるのか、担当従業員に操作してもらうのがおすすめです。

建設・建築DXを指導したいならXRの導入がおすすめ

令和5年(2023年)から原則適用のBIMソフトは、すでに国内の6割以上の企業が導入しているDXに欠かせないツールです。また、DXにはほかにもさまざまな手法があり、そのひとつにデータの可視化や教育に役立つXR(AR・VR・MRを複合した技術)があります。

もし、建設・建築DXのために新技術の開発や導入を検討しているのなら、オフショア開発を提供するONETECHにご相談ください。XRに関しては以下のリンクで詳しい実績を掲載しています。

■XR開発に特化したベトナムオフショア開発企業 ONETECH

ONETECHは、XRに特化した開発会社です。
VR/ARコンテンツ開発を始めさまざまなシステム開発アプリ開発ソフトウェア開発をベトナム オフショアで開発しています。ベトナムのXRトップ企業として紹介されています。

2015年の創業から上場企業からスタートアップ企業までお客様100社以上の300以上のプロジェクトに関わってきた豊富な開発実績があります。

  • VR開発:ベトナムでのVR開発分野において最も開発実績のある企業の一つとなっています。
  • AR開発:ARkit、ARcoreなどを利用して多数のアプリ開発、Babylon.js、8thWallなどでのWebAR開発実績がございます。
  • UNITY開発:ONETECHはUNITYを利用し様々なVR開発、AR開発、アプリ開発をしています。HoloLens/Oculus Quest/HTC VIVE/Pico/Nreal Lightなど最新のデバイスも取り揃えています。
  • ホロレンズ開発:ベトナムで最も多くのHoloLens開発実績のある企業の一社です。
  • WEBXR開発:WEBXRは、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)および混合現実(MR)をWebブラウザで利用するための技術スタンダードです。ユーザーは、特別なアプリをダウンロードすることなく、多様なデバイスで豊かな3Dコンテンツを体験できます。
  • CG制作:製品やゲームのアセット、業務用の映像などの3DCGコンテンツの3DCG制作(モデリング・アニメーション・レンダリング)をエンジニアと連携しながらワンストップで受けることが可能です。 フロントエンド、バックエンド、サーバサイドの開発も一括して受けられます。

AR/VR/MRアプリ開発、AI開発、3DCG制作、HoloLensアプリ開発に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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