建設・工事現場の管理に欠かせない「写真管理」にお悩みではないでしょうか。例えば、写真枚数が多すぎて分からなくなる、後から撮り直しが必要なことに気が付くなど、作業に手間を感じている人も多いはずです。
そこでこの記事では、建設・工事現場向けに活用できる写真管理アプリを紹介します。導入するメリットや検討ポイントもまとめているため、アプリ探しの参考にしてみてください。
建設・工事現場における3つの課題
建設・工事現場では、よく人力での作業を求められます。中でも、現場の進捗管理・品質管理は、人の目で確認しなければならないほか写真撮影が必要です。そして、時間のかかる写真撮影に課題を感じている方も多いのではないでしょうか。
まずは、建設・工事現場の写真管理でよくある課題を３つ紹介します。
①紙・デジカメによる管理に時間がかかる
現場の写真撮影や管理を実施する際に、デジカメと平面図を用意して動いている人も多いはずです。撮影用としてデジカメを利用し、写真番号を平面図に書き込む。シンプルですが、どこまで撮影したのか把握しやすい方法です。しかし、写真枚数が多くなると番号を書き込むスペースが無くなってしまうほか、平面図に書き込んだ情報を台帳に書き込むという二度手間が発生します。
業務時間を圧迫する要因になるのはもちろん、ケアレスミスが発生しやすい方法ですので、これまでにミスした経験がある人も多いはずです。もし作業効率化・ミス防止を目指したいのなら、写真管理アプリによる解決が必要です。
②担当者によって品質が変化する
現場の規模を管理する際に、複数人の担当者で分担して写真撮影・管理したところ、写真撮影や台帳に書き込む情報の品質がバラついた経験はないでしょうか。しっかりルールを定めて動かなければ、人によって撮影する写真の見栄えや、記入する情報が変化します。
すると、台帳を受け取った発注者が内容を理解できず、撮り直し・台帳の作り直しを指示されるケースもあるのです。もし品質の差に悩みを抱えているのなら、本記事で紹介する写真管理アプリによる解決が必要です。
③帰社後に撮り直しが判明する
デジカメを使ったアナログな写真撮影・写真管理を行う際によく起こるのが、帰社後になって撮影ミスが発覚することです。現場では撮影できていたつもりが、次のような問題に気付くケースがあります。
- 保存していたつもりがデータがなかった
- 思ったよりもボケやブレが酷かった
- 計測器を当てるべき場所に当てていなかった
帰社後に撮り直しが発覚すると、現場が進んで手遅れになってしまうケースもあります。もし現場で確実に撮り直しのミスに気づきたいのなら、写真管理アプリによる解決が必要です。
建設・工事現場の写真管理問題を解決する方法
建設・工事現場の写真撮影・管理問題を解決したいのなら、事前準備に力を入れることが重要です。参考として、2つの解決策を紹介します。
①ルールを決めて体系化する
写真撮影のミスや、担当者ごとの品質の差を改善したいのなら、あらかじめ写真撮影や台帳作成のルールを定めてください。
例えば、撮影する方向やピント調整、計測器設置のルールを定めておけば、後から撮り直しに気が付くケースを減らせます。また、台帳の記入順序や項目をルール化しておくことにより、統一性のある台帳を一度の作業で準備できるでしょう。
ただし現場の規模や発注者によって、写真撮影や台帳作成のルールが変わることに注意しなければなりません。
②写真管理アプリを導入する
ルールの体系化はもちろん、効率よく写真撮影・台帳作成を進めたいのなら、写真管理アプリがあると便利です。
写真管理アプリとは、建設・工事現場の写真撮影・管理に特化したアプリケーションのことです。クラウドを通じて関係者間で情報共有しながら、次の機能を利用できます。
- 図面・資料の管理
- 写真台帳作成
- テンプレートの作成
ほかにも、日報管理や関係者チャット機能など、現場管理に役立つ機能をもつ写真管理アプリも豊富に提供されています。写真撮影を効率化できる機能が満載ですので、詳しくは次項で紹介するおすすめアプリをチェックしてみてください。
建設・工事現場向けのおすすめ写真管理アプリ3選
建設・工事現場の写真管理を効率化したい方向けに、おすすめのアプリケーションを3つ紹介します。アプリの特徴や利用できる機能、価格情報を整理しているので、ぜひ参考にしてみてください。
①Photoruction
Photoructionは、株式会社フォトラクション提供のアプリケーションです。写真管理はもちろんBIM建設に関連する管理をワンストップで対応できるアプリとして、現場で活用されています。
スマートフォン・タブレットで撮影したデータを自動で台帳に整理できる機能のほか、電子黒板を自動表示できるのがアプリの魅力です。プロジェクト管理・データ管理としても活用できる多彩な機能をもつアプリですので、現場作業の効率化に向けて導入しやすいアプリだと言えます。
| photoructionの特徴 | |
| 料金 | ・初期費用：0円 ・利用者数に応じた月額料金は要見積もり |
| 機能 | ・工事写真撮影・管理 ・電子小黒板表示 ・図面管理 ・工程表管理 ・書類管理 ・検査情報管理 ・タスク管理 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
②蔵衛門
蔵衛門は、株式会社ルクレ提供のアプリケーションです。クラウドを通じた写真撮影・台帳作成に対応でき、掲載する画像に電子黒板を表示できます。
また蔵衛門では、関係者間ですぐに連絡できるトーク機能が搭載されているのが魅力です。現場関係者を招待することによって、すぐに報連相を実現できます。
| 蔵衛門の特徴 | |
| 料金 | ・フリープラン：0円（機能制限あり） ・プレミアムプラン：880円/月 ・エンタープライズプラン：要見積もり |
| 機能 | ・工事写真撮影・管理 ・電子小黒板表示 ・図面管理 ・台帳管理 ・トーク |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
③KANNA(カンナ)
KANNAは、株式会社アルダグラム提供のアプリケーションです。スマホ・タブレットで簡単に情報共有でき、ExcelやWordをベースとした報告書作成にも利用できます。
フォルダ分けして写真管理を行えるほか、追加した写真にメモを書き込めるため、台帳に記入が必要な条件をすぐ共有可能です。関係者全員のデータをまとめられるため、必要なデータが揃っているのかすぐに把握できます。
| KANNAの特徴 | |
| 料金 | ・ライトプラン：0円（機能制限あり） ・ベーシックプラン：要見積もり ・エンタープライズプラン：要見積もり |
| 機能 | ・工事写真撮影・管理 ・電子黒板 ・現場管理 ・資料共有 ・台帳管理 ・チャット ・データ入力・出力 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
写真管理アプリを導入するメリット
写真管理アプリのことを詳しく理解していただくために、導入するメリットを2つ紹介します。なぜ建設・工事現場に写真管理アプリがあると便利なのか、参考にしてみてください。
①現場で写真台帳を作成できる
写真管理アプリを導入すれば、現場の中で写真撮影と台帳作成を実施できます。撮影した写真を台帳のテンプレートに貼り付けていくだけで簡単に台帳を作成可能です。
帰社後に作業する手間がなくなるほか、スキマ時間を使って写真台帳をまとめられるため、残業時間の縮小にもつながります。記憶が新しいうちに写真台帳を整理できるのはもちろん、写真チェックとしても有効ですので、無駄やケアレスミスのない写真管理を実現できるでしょう。
②クラウドを通じて現場・事務所を連携できる
写真管理アプリは、インターネットを通じてクラウドでデータ共有できるのが魅力です。例えば、次のデータをリアルタイムで共有できます。
- 写真
- 台帳
- 資料
- メモ
つまり、現場と事務所で担当者を分けて動いていけば、現場で撮影された写真を事務所にいる担当者で取りまとめる連携作業が可能です。取りまとめを行う担当者がミスに気づけば、そのまま現場担当者に連絡して撮り直しもできるでしょう。クラウドの導入によって現場作業の効率が大きく変化するきっかけとなります。
写真管理アプリの導入で検討すべきポイント
写真管理アプリを導入する際には、目的に合うアプリを探し、検討することが重要です。
参考として、アプリ探しで押さえるべきポイントを3つ整理しました。複数ある写真管理アプリから必要なものを選べないとお悩みなら、ぜひ参考にしてみてください。
①予算・費用を考慮する
写真管理アプリを本格的に現場で利用するためには、有料版を契約する必要があります。ここで重要になるのが、どれくらいの費用がかかるのかを予想し予算を検討することです。
もし毎月1,000円で利用できるアプリがあるのなら、1年で12,000円という計算になります。また、10年間利用した場合には120,000円が必要です。
よって、導入前には「予算を安定的に確保できるのか」「かかった費用分の利益を生み出せそうなのか」を検討しなければなりません。機能や費用を詳しくチェックし、費用対効果を生み出せるアプリを探してみてください。
②機能性を確認する
写真管理アプリは、提供されているサービスによって機能が異なります。場合によっては社内に必要のない機能が搭載されたアプリも提供されているため「本当に必要な機能が揃っているのか」をチェックしましょう。
なんとなくという気持ちで多機能なアプリを契約すると、その分だけ高額な出費が生まれます。毎月の出費を抑えることも含めて、会社に必要な機能をもつアプリを探してみてください。
③お試し版で操作性を確認する
気になる写真管理アプリが見つかったのなら、まずはお試し版を利用して操作性を確認してください。どんなに高性能なアプリであっても、使いやすさに問題がある場合があります。
役立つ機能は多いけれど、担当者が操作を覚えづらいアプリがあるのも事実です。導入後、すぐに建設・工事現場で活用できるように、まずはお試し版を操作してみるのが良いでしょう。
建設・工事現場向けアプリの開発はONETECHにお任せ
写真管理アプリは、建設・工事現場の効率化に欠かせないアプリですが「不要な機能が多すぎる」「値段が高すぎる」とお悩みの方もいるはずです。もし必要な機能だけをもつ写真管理アプリを手に入れたいのなら、建設DX向けの開発サービスを提供するONETECHにご相談ください。
写真管理アプリはもちろん、建設・工事現場向けのアプリケーション開発に幅広く対応できます。XRといった最新技術を活用した開発もできるため、自社オリジナルのアプリを手に入れたい方は公式サイトにお問い合わせください。
■XR開発に特化したベトナムオフショア開発企業 ONETECH
ONETECHは、XRに特化した開発会社です。
VR/ARコンテンツ開発を始めさまざまなシステム開発、アプリ開発、ソフトウェア開発をベトナム オフショアで開発しています。ベトナムのXRトップ企業として紹介されています。
2015年の創業から上場企業からスタートアップ企業までお客様100社以上の300以上のプロジェクトに関わってきた豊富な開発実績があります。
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