2010年代前半からAR広告は一部の企業で取り入れられてきました。
2020年はAR広告の飛躍の年になると言われています。
そのAR広告が企業でどのように活用されていてどれくらい効果があったのか、事例とともに紹介します。
AR広告とは
AR広告とは文字通りAR(オーギュメンテッドリアリティ:拡張現実)を活用した広告のことを指しています。
IKEAやディズニーなどではすでにAR広告を取り入れていますが、大ヒットを記録した事例はまだありません。
有名な企業ではどのようなAR広告を打ち出しているのか、いくつか事例を紹介します。
Facebookのメイクやアパレル試供AR広告
スマートフォンの顔認識機能の精度向上に伴い、2018年にFacebookは自身の顔でメイクやアパレルを試すことができるAR広告を打ち出しました。
Facebook内で表示されている広告をタップするとユーザーはすぐに自分の顔で試すことができるようになりました。
Spark AR Partner Networkでパートナーを探し、エフェクト制作の支援をしてもらう
既にパートナーがいるか自分で作成できる場合は、Facebookに適したエフェクトを作成し公開する
ソニーの聖地巡礼AR
2013年にソニーからリリースされたアプリ「舞台めぐり」はアニメの舞台になった場所へ足を運ぶための観光アプリです。
現地に行くとアニメのキャラクターとARを通して記念撮影ができる機能があります。
現在ではアニメタイトルが増え、全国各地で利用されるようになりました。
定期的にイベントが催されており、観光目的だけでなくファン同士のコミュニティの活性化の一助にもなっています。
グリコの「恋人はポッキー」キャンペーン
「恋人はポッキー」キャンペーンとはグリコが2018年に行った、ポッキーのパッケージに描かれているキャラクターを専用のアプリで読み込むとアプリ上でそのキャラクターが表示されるものです。
アプリ上ではキャラクターが恋人に話しかけるように甘い言葉をささやきます。
AR恋人はポッキー!(Video: Youtube)
人気声優を起用しており、10〜20代の女性の間で話題になりました。
SNSでの拡散も活発になり、話題作りとして成功しました。
AR広告のメリットと今後の注意点
AR広告では通常の動画広告よりも視聴時間が長く、より印象付けしやすい特徴があります。
これは心理学の研究から判明している事実です。
広告を打つ側からすると自社の商品が顧客の記憶に残りやすいメリットがあります。
加えて主観的な体験を提供できるため購買意欲を高めやすいこともメリットの一つです。
なお、顧客側では店舗に出向くことなく商品を試すことができるため、プライバシーを守りやすくなります。
ただし、AR広告も「広告」である以上、効果の測定が必要です。
一般的なWEB広告であれば、どの程度アクセスがあったか、どの程度商品が売れたかなどを測定しますが、ARならではの測定方法が出てきます。
今後プラットフォームが整い、ARが生活に溶け込んでいけばさらに強い広告になる可能性を秘めています。(Youtube)
AR広告を見た顧客の視線追跡やカメラのアクセスデータ、表情や感情のデータ取得にまで及びます。
効果分析により顧客のプライバシーを侵害する可能性があり、注意が必要です。
データの取得範囲や保持期間を今までよりも厳密かつ慎重に設定する必要があります。
まとめ
様々な有名企業で活用されつつあるAR広告ですが、いまだに大ヒットとなった物は多くありません。
今後プラットフォームが整い、ARが生活に溶け込んでいけばさらに強い広告になる可能性を秘めています。
しかし、AR広告の活用とともにプライバシーを守ることは忘れてはいけません。
どのようなデータを取得する広告なのかを理解することが必要です。
-参考-
https://roboma.io/blog/marketing/what-is-augmented-reality-ads-on-facebook/
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