室内の情報を正しく伝えるだけでなく、媒体を通じて付加価値を届けることは不動産事業において重要な要素です。
AR(拡張現実)は、そんな不動産のニーズに応える技術として注目されており、多くの不動産向けARサービスが登場しています。
今回は不動産向けARサービスの中で、注目度の高いものをまとめてご紹介いたします。
どこでもAR内覧
ARベンチャー企業のYONDEが開発した「どこでもAR内覧」は、その名の通りAR技術でバーチャルな内覧体験を提供してくれるサービスです。
ポイントとなるのは、スマホさえあればサービスを不自由なく利用できる点にあります。専用のアプリは不要で、Webブラウザからサービスにアクセスすることで、原寸大のAR空間を、実際に歩き回りながら内覧することが可能です。
不動産の内覧を立体化する場合、多くのケースでは360度カメラによる立体撮影が採用されていますが、こちらのAR技術は実際に原寸大で歩ける点が魅力です。
まるでその場にいるかのような体験を感覚的に理解できるため、遠隔地からの内覧はもちろん、実際に足を運ぶほどではないが、少し覗いてみたいという小さな需要にもこたえられるでしょう。
参考:PR TIMES「「どこでもAR内覧」が福岡市トライアル優良商品に採択されました 」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000055663.html
神居秒算
中国初の不動産テック企業「神居秒算」が提供している不動産サービスは、ARをはじめとする最新の技術を、うまく不動産に融合している例として挙げられます。
神居秒算がスマホ向けに提供している、アプリ上のARカメラを実際の建物にかざすことで、即座にその物件の不動産情報が表示されます。
位置情報や方角など、その物件に関する詳細な情報が表示されるだけでなく、さらに細かく調べたい場合にはオペレーターに連絡して詳細を聞くことも可能です。
オペレーターへの通話には、表示されているボタンからワンタップで移行できるということで、物件の購入に際して限りなくストレスフリーに設計されているのが、特徴的です。
ARを使って新しい体験を届けるのではなく、既存の業務を効率化し、ストレスのない販売促進効果を実現している良い例です。
神居秒算公式サイト:https://www.shenjumiaosuan.com/zhaoshang
LIFULL HOME’S「かざして検索」
賃貸住宅でお馴染みのLIFULL HOME’Sが提供するのは、物件をARカメラでかざすだけで賃貸情報・売り物件情報を表示してくれるサービスです。
「神居秒算」に近いサービスを提供していますが、こちらは住まいを探している人に向けた、より身近なサービスとなっています。
実際に住んでみたい街を訪れて、気になる物件をARカメラでかざすことにより、土地勘とともにその街の相場感も掴めるのが特徴です。
物件選びから住む街を決めるのではなく、住む街から物件を決められるという、通常の物件探しとは異なるアプローチを実現してくれます。
LIFULL HOME’S公式サイト:https://lifull.com/news/11623/
大京の「ARホームステージングサービス」
住居不動産の場合、部屋を探している人にとって重要となるのが、どのようなインテリアを実現するかという問題です。大京が提供するARホームステージングサービスは、そんな部屋作りのイメージを具体的に固めるための手伝いをしてくれます。
これはスマホからサービスを起動し、ARカメラを室内にかざすと、そこへ実寸大の家具が配置されるという仕組みを備えています。
まだ何もない空室の物件でも、ARを通じて好きなように家具を設置することで、即座に実際の部屋の広さや、空間のイメージを掴むことができるというものです。
部屋のレイアウトのイメージを掴む上ではモデルルームなどが用意されていることもありますが、この場合は各部屋にインテリアを持ち込まなければいけないため、コストがかかります。
ARホームステージングサービスを利用すれば、気軽に家具を配置して部屋を体験できるだけでなく、好みに応じたカスタマイズも可能なので、顧客のニーズに合わせた設計を実現します。
大京公式サイト:https://www.daikyo.co.jp/csr/activities/ar.html
リノべるのARリノベーションアプリ
リノベーション事業を手がけるリノべるが主導して運用を進めているのが、リノベーションをARで促進するアプリの提供です。
このプロジェクトでは、すでに半改築が終了している物件の内装にARカメラをかざすことで、AR内でキッチンやインテリアの配置、壁紙などをカスタマイズすることを実現します。
従来のリノベーションでは改築が完了してから修正のための工事を行うケースもありましたが、このARサービスを利用することで、早い段階から購入希望者のニーズをさらに深く汲み取れるよう適切なリノベーションを促します。
高いコストパフォーマンスと工期の短縮を促せるだけでなく、顧客満足度の向上にもつながるため、大いに注目されているアプリです。
リノべる公式サイト:https://renoveru.co.jp/news/3657/
おわりに
不動産向けのAR事業は、すでに国内外で幅広く展開されています。特にスマホ向けのARアプリの普及は凄まじく、次々と新しい不動産向けサービスも登場しています。
今後も大手企業を中心に、様々なサービスによって利便性の向上が進むでしょう。
ONETECHはベトナムでVR(バーチャルリアリティ:仮想現実)空間をアバターでコミュニケーションができるバーチャルオフィスシステムを開発しています。 今回のアップデートで、実際のオフィスのようにエントランスからロビーを通り会議室に入室して会議ができるように更新しました。今後住宅業界、建築建設業回、不動産業界が応用できるようなシステムにしていきます。
ONETECHは、ベトナムオフショア開発でAR/VR関連の開発実績が多数ございます。AR、VR、XR開発、UNITY開発、3DCG制作でお困りのことがあればお気軽にお問い合わせください。