近年、ゲームなどエンターテインメントの分野でAR(拡張現実)が注目を浴びています。
そして現在では、様々な分野で活用され、多くの企業でAR技術の取り入れが進んでいます。
今回は、色々な産業に新たな変革をもたらすARに着目し、最新の企業事例などについてもご紹介します。
ARとは?
まずはARに関する基本的な説明からお話しします。
ARとはAugmented Realityの略で、一般的に拡張現実と訳されます。
具体的にはスマホ用ゲームのポケモンGOのように、実在する風景にバーチャル情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を仮想的に拡張する、というものです。
近年事業を拡大するARスタートアップ企業
最近では大手企業からAR技術を用いたサービスが展開されるだけでなく、ARスタートアップ企業も勢いがあります。
AR市場は近年特に成長が著しく、関連のスタートアップ企業には多くの投資家が注目しています。
またスタートアップが事業を拡大するには、資金調達が有効な手段の一つです。
AR市場は成長が著しいため、特に積極的に資金調達が行われており、市場のさらなる成長が予測されています。
ARスタートアップ企業の例
ここではARスタートアップの例を1社ご紹介します。
Art Technologies株式会社は、主軸の事業として「アート販売・企業むけサブスクリプション事業」を据えており、現在はAR技術を利用したアート作品ECサービスを展開しています。
空間にAR技術を活用してアート作品を映し出すことで、ターゲットであるオフィスや店舗への作品導入を促すことができます。
参考:Art Technologies「Art Technologies株式会社」
企業の事例について
続いてARスタートアップ企業が関わる事例についてご紹介します。
今回ご紹介するのは、今年6月にeコマースプラットフォームShopifyが、ARスタートアップ企業Primerを買収したことに関してです。
Primerについて
Primer(プライマー)は壁を塗らなくても、ARでどんな内装になるか再現するアプリケーションを提供するスタートアップ企業です。
こちらは一般ユーザー向けのiOSアプリで、iPadやiPhoneを使って誰でも気軽に利用できます。
具体的には、スマートフォンを通して撮影した部屋の壁を、好みの柄や質感のペンキや壁紙、タイルに置き換えて試せるサービスです。
これによって、実際に改装してから印象の違いなどによる失敗を減らすことができます。
Primer video: Place a virtual swatch
Shopifyについて
Shopify(ショッピファイ)はECサイト開発・運営の支援をするプラットフォームとして、今では全世界100万ショップ以上に導入されているカナダの企業です。
こちらはサブスクリプション型のサービスで、月額を支払えばECサイトを簡単に開設できるという点が評価されています。
Amazonや楽天といった大手ECプラットフォームとは異なり、実際に出品者が直接顧客と関わり販売できる点がメリットと言えます。
ShopifyによるPrimerの買収
今回の買収に伴って、Primerのアプリケーションや壁紙等のデザインメーカーとの提携は、7月10日を以て終了することが発表されました。
Shopifyは既に3DモデルやARを使った商品確認機能を提供していますが、Primer買収による更なるAR活用を検討しているようです。
Shopify AR: https://www.shopify.com/ar
ARの可能性
AR技術が様々なサービスに取り入れられることで、どんな効果があるのでしょうか。
実際にオンラインショッピングでどんな変化が起きたか、見てみましょう。
ARがオンラインショッピングにもたらした効果
従来オンラインショップで商品を購入する際のデメリットは、使用感やリアルな感覚が伝わりにくいことでした。
実店舗では試着や手に取って吟味することができても、ネットショップだと難しいため購入を躊躇ってしまう、そんな経験もあるかとと思います。
しかし最近では、AR技術によってモバイルでのショッピング体験は大きく変わりつつあります。
例えば、3Dモデルで商品のサイズを測ったり、すべての角度から商品を確認したり、さらには実際に部屋に商品を置いてみるなど、ARによってこのようなことが簡単に実現されます。
そしてウェブ上で直接体験できるAR体験は、顧客の新たな購入体験へと導きます。
このようにAR技術は、顧客の満足度を高め、実店舗とネットショッピングで得られる購入体験をどんどん近づけているのです。
おわりに
今回の記事では、ARの基本的な説明からARスタートアップ企業の最新の事例についてなど紹介しました。
AR関連ビジネスはオンラインショッピングの顧客体験を変革しているように、非常に日常との親和性が高いと言えます。
そのため、今後もあらゆる企業によってAR技術を用いたサービスが提供されると考えられています。
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