みなさんは「Unity Art Engine」というツールをご存じですか?
「Unity Art Engine」は、Unityのマテリアルオーサリングツール3Dテクスチャです。
簡単に言うと、AIの機能を使ってテクスチャの補正を行なうツールです。Unity Art Engineを利用する事で、つなぎ目の修正、ゆがみの修正、カラーの補正を簡単に利用する事ができます。
この記事では「Unity Art Engine」の機能や特徴を解説します。VR開発で役に立つプラットフォームなので、この機会にUnity Art Engineに触れてみませんか?
Unity Art Engineとは?
「Unity Art Engine」は、Unityのマテリアルオーサリングツールです。
マテリアルを Unity プロジェクトに直接出力し、ArtEngine で編集を続けます。Unity シーンに加えた変更はリアルタイムかつ自動的に更新されます。また、バッチ処理機能により、マテリアルライブラリ全体を Unity の任意のレンダーパイプラインに対応したアセットパッケージに迅速に変換することもできます。
Unity ArtEngineの動作には、以下の最低動作環境以上が必要です。
【動作環境】
- OS: Windows 10, Windows 8.1
- CPU: Intel Core i5-3570
- RAM: 16GB
- GPU: NVIDIA GTX 970以上およびNVIDIAドライババージョン417.35以上
現在AMDのビデオカードはサポートされておりませんのでご注意ください。
またUnity ArtEngineは、Windows上での動作のみがサポートされており、Windows 8.1またはWindows 10が必要です。
また公式サイトで、互換性のあるグラフィックカードが確認できます。
https://unity3d.atlassian.net/wiki/spaces/AR/pages/454426739/System+requirements+and+compatibility
▼YouTube
▼公式サイト Unity Art Engine
https://unity.com/ja/products/unity-artengine
Unity Art Engineの特徴
Unity Art Engineは、スタンドアローンで動くツールです。スタンドアローンとは、他のシステムに依存せず、単独で操作できるツールのことです。
そしてUnity Art Engineは、大きく4つの処理を実行できます。
●補正
●拡大
●変形
●スキャンと自動化
各処理について、ひとつずつ解説していきます。
●処理①補正
古いまたは低品質のマテリアルを補正する機能です。解像度を補正したり、ノイズの削除を行ないます。
・高解像度化
・JPEG圧縮の削除
JPEG圧縮の際に生じる不要なデータを削除する機能です。
●処理②拡大
すでに制作したものを増やします。現実世界の豊かさと多様性をデジタル領域に取り入れて、創造的なビジョンを拡大します。
・継ぎ目削除
・転換
●処理③変形
特定の目的に合わせてアセットの性質や特徴を調整できます。用意したアセットの品質を向上するために変形を行ない、アセットを編集しやすくなります。
・カラートランスファー
・パターンのゆがみ除去
・PRBマテリアル作成
・コンテンツウェアフィル
・Style Tranfer
・Feature Selector
・マテリアルクローンスタンプ(full material Clone Stamp)
・統合されたベイク機能
ゲーム内ですぐに使用できるアセットを作成しましょう。すべて ArtEngine 内で完結します。
〇ベイク機能とは?
ベイク機能はレンダリング時にオブジェクト表面に現れる効果を、
テクスチャとして焼きつける機能です。
この機能を使えば影や反射の描画に再度長いレンダリング時間をとられずに済みます。
●処理④スキャンと自動化
・フォトメトリー処理
・クロームボールフォトメトリー
・コマンドラインインターフェース
・バッチ処理
ArtEngine Pro以上のプランであれば、バッチ機能を使って大量のテクスチャ・マテリアルを一括処理できます。これはアートアセット制作時間の削減に役立ちます。
Unity Art Engineでなにができるのか?
ここまでUnity Art Engineの機能を紹介してきましたが、結局何ができるのかと思う方もいるでしょう。
Unityにマテリアルを取り入れることは簡単な作業ではありません。このマテリアルを編集し、取り入れるのを簡単に行なうのがUnityArtEngineだと思ってください。
Unity Art Engineの商用ライセンス
商用プラン | ArtEngine | ArtEngine Pro | ArtEngine Studio |
料金 (1シートにつき) |
2,508円/月 | 12,540円/月 | 44,000円/月 |
特徴 | 30日間のトライアル版 | ArtEngine スタンドアロン製品のすべての機能 | ArtEngine Pro のすべての機能 |
テンプレートが使用可能 | 完全なオフライン機能 | コマンドラインインターフェース | |
無制限のマテリアルとプロジェクト | バッチング | マルチサイトの利用 | |
メールでのサポートサービス | アウトソースパートナーの利用 | ||
ArtEngine Importer による Unity インテグレーション | 専用サポート | ||
四半期ごとに 1 回の Learn Live セッション |
Unity Art Engineはどんな方におすすめか
・VRコンテンツを制作したい方。
・リアルテクスチャを利用したい方。
・高品質なVRコンテンツを制作したい方。
しかし高品質なVRコンテンツを制作したいと言っても、いきなりUnity Art Engineを使用するのは難しいと思う方もいるでしょう。
Unityの動画コンテンツ教材が揃ったサイトを紹介いたします。
この「Unity Learning Materials」は、Unityを学ぶための動画を集めたサイトです。
Unityスタッフによる公式セミナーやチュートリアル、海外スタッフによる講演の字幕版、そして有志によるLT大会など、Unityを学ぶための動画や資料が閲覧できます。
▼AIでテクスチャ作成!Unity ArtEngineとは?
▼Unity ArtEngine ~AIを活用したテクスチャ制作|Unite Now 2020
▼表現で使いわける! Unity の URPと HDRP
さらにUnityでは制作で困ったときに役立つヒントとコツをまとめたページがあります。基本的なUIの使い方など、このページで確認することができます。
▼Unity公式サイト ArtEngine Manual
ArtEngine Manual – ArtEngine – Confluence (atlassian.net)
それでも制作が止まってしまう、Unity Art Engineを使っていて躓いてしまったなどお困りの方がいましたら、ONETECH ASIAにご相談ください。
まとめ
いかがでしたか?
これからメタバースの世界が到来すると言われていること。またゲーム市場が人気である点から、VRコンテンツの開発をいかに便利に高品質な作品を制作するのかが重要になってきます。
VRコンテンツを提供したいと思ったときのために、今からUnityなどのVR開発できるツールに触れておくといいでしょう。
しかしVRを活用したいが、制作をどのようにしたらいいか分からない。
VRの制作に時間を割けない。
などVRコンテンツでお困りのことがありましたら、ONETECH にお問い合わせください。
ONETECHでは、VRアプリ開発実績も多数あります。過去の実績を下記にまとめました。
■XR開発に特化したベトナムオフショア開発企業 ONETECH
ONETECHは、XRに特化した開発会社です。
VR/ARコンテンツ開発を始めさまざまなシステム開発、アプリ開発、ソフトウェア開発をベトナム オフショアで開発しています。ベトナムのXRトップ企業として紹介されています。
2015年の創業から上場企業からスタートアップ企業までお客様100社以上の300以上のプロジェクトに関わってきた豊富な開発実績があります。
ONETECHはUNITYでAR/VRアプリの開発
AR/VR/MR開発は2015年より取り組んでおります。UNITYの技術者育成に力を入れて取り組んでいます。
VR開発:ベトナムでのVR開発分野において最も開発実績のある企業の一つとなっています。
AR開発:ARkit、ARcoreなどを利用して多数のアプリ開発、Babylon.js、8thWallなどでのWebAR開発実績がございます。
UNITY開発:ONETECHはUNITYを利用し様々なVR開発、AR開発、アプリ開発をしています。HoloLens/Oculus/HTC VIVE/Pico/Nreal Lightなど最新のデバイスも取り揃えています。
ホロレンズ開発:ベトナムで最も多くのHoloLens開発実績のある企業の一社です。
WEBXR開発:WEBXRは、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)および混合現実(MR)をWebブラウザで利用するための技術スタンダードです。ユーザーは、特別なアプリをダウンロードすることなく、多様なデバイスで豊かな3Dコンテンツを体験できます。
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