生成AIとは、データから新しいデータを自動で生成する人工知能のことを指します。
本記事では3Dモデルを生成できる5つのAIの特徴と機能を比較した記事をまとめました。
3Dモデルを生成できるAIツールが気になる方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。

(画像:ChatGPT 4o生成)
AI 3Dモデリングとは?
AI 3Dモデリングとは、AI(人工知能)の能力を活用し、コンピューター上で立体的なデータ(3Dモデル)を作成する技術です。
従来、こうした3Dモデルの制作には専門知識を持つ人材と、多くの作業時間が必要不可欠でした。
しかし、AI 3Dモデリング技術を用いることで、テキスト(文字)による指示や基となる画像データなどから、AIが自動的に3Dモデルを生成することが可能になります。
【3Dモデル生成AI】主要AIツール5選とその他の注目ツール
この章では、3Dモデルを生成できるAIの機能と主な用途を紹介しています。
1. Meshy

(引用画像:Meshy)
特徴
テキストや画像から3Dモデル生成、多様なフォーマット対応、PBRマップ自動生成など
主な用途
3Dプリント向けやアニメ風キャラ生成
テキストや2D画像から3Dモデルを高速に生成することに長けたAIです。特に、既存の3Dモデルにテクスチャを適用する機能(Texture to 3D)も特徴的で、多様なスタイルに対応できます。ユーザーフレンドリーなインターフェースも魅力の一つです。
▼公式サイト Meshy
2. Tripo

(引用画像:Tripo)
特徴
モデル生成後のリアルタイム編集、動きのつけられるモデル生成
主な用途
ゲーム開発やメタバース向けアセット生成
テキストプロンプトや画像から、数秒で高品質な3Dモデルを生成することを目指すAIプラットフォームです。特にドラフトモデルの生成速度が速く、アニメーション対応モデルや様式化されたモデルの生成も可能です。コミュニティ機能も備えています。
▼公式サイト Tripo
3. Stable Fast 3D

(引用画像:Stable Fast 3D)
特徴
画像からのモデル高速生成、主に研究目的のオープンソースツール
主な用途
シンプルなモデル作成に最適
Stable Diffusionモデルをベースに、より高速な3Dオブジェクト生成を実現する技術です。主に技術的なフレームワークや最適化手法を指す場合があり、具体的なサービスというよりは高速化技術として認識されています。しかし機能を活用するうえでの準備が開発者向けの側面が強いかもしれません。
▼公式サイト Stable Fast 3D
4. Trace Generator

(引用画像:YouTube Brender)
特徴
Blenderのアドオン、画像からモデル生成するシンプルなツール
主な用途
ロゴや単純形状の立体化
手描きのスケッチや簡単な線画から、3Dモデルを生成することに特化したユニークなAIです。直感的な操作で、アイデアを素早く3D形状に変換できます。ラフなデザインから立体化したい場合に便利です。
▼公式サイト Blender
5.Adobe Firefly

(引用画像:Adobe Firefly)
特徴
Adobeが提供する生成AIスイート。テキストまたは画像から3Dモデル生成するツール
主な用途
テクスチャ生成など
Adobeが提供する生成AIスイートの一部で、3D分野では主にテキストプロンプトから3Dモデル用のテクスチャや素材、ベクターグラフィックを生成する機能を提供しています。将来的にはText-to-3Dモデル生成も期待されていますが、現状はテクスチャ生成が中心です。
▼公式サイト Adobe Firefly
6. その他おすすめツール
その他おすすめの3Dモデル生成AIツールを簡単にまとめました。
Luma AI

(引用画像:Luma AI)
高品質な3Dモデル生成(NeRF技術など)や動画から3Dシーンを再構築する機能で注目されています。特にリアリスティックな表現に強く、iPhoneアプリも提供されており手軽に試せます。無料プランでも比較的高品質な生成が可能です。
▼公式サイト Luma AI
Masterpiece X

(引用画像:MasterPiece)
テキストプロンプトから、リギング(骨組み)やアニメーションまで適用された人間や動物などの3Dキャラクターモデルを生成できるAIです。ゲーム開発やアニメーション制作の初期段階での活用に適しています。
▼公式サイト Masterpiece X
Spline AI

(引用画像:Spline AI)
Webベースの3Dデザインツール「Spline」に統合されたAI機能です。テキストプロンプトや画像から3Dオブジェクトやテクスチャを生成し、そのままSpline上で編集・インタラクション設定が可能です。Webコンテンツへの埋め込みなどに便利です。
▼公式サイト Spline AI
https://spline.design/ai-generate
CSM (Common Sense Machines)

(引用画像:CSM)
動画や画像から高品質な3Dモデルを生成することに特化しています。特に、既存のメディアから3Dアセットを作成したい場合に強力なツールとなります。APIも提供されています。
▼公式サイト CSM
各種3Dモデル生成AI 機能比較
この章では、3Dモデルを生成できるAIツールの機能を比較しまとめました。
(2025年4月時点)
今回比較した生成AIは下記5種類になります。
・Meshy
・Tripo
・Stable Fast 3D
・Trace Generator
・Adobe Firefly
これらの生成AIツールの3Dモデル生成を中心とした機能を表にまとめました。
●3Dモデル生成AI 機能比較表
機能 | Meshy | Tripo | Stable Fast 3D | Trace Generator | Adobe Firefly |
Text to 3D (テキストから3Dを生成) | 〇 | 〇 | 〇 | × | △ |
Image to 3D (画像から3Dを生成) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
Sketch to 3D (ラフなスケッチから3Dを生成) | × | × | × | 〇 | × |
Texture Generation (テクスチャの生成) | 〇 | △ | △ | × | 〇 |
API提供 | 〇 | 〇 | △ | × | 〇 |
アニメーション対応 | △ | 〇 | × | × | × |
△¹: Adobe Fireflyは現状、Text to 3Dモデル生成機能は開発中またはベータ版の可能性があります。主にテクスチャやベクター生成です。
△²: TripoやStable Fast 3Dもテクスチャ生成は可能ですが、MeshyやFireflyほど専用機能として強調されていない場合があります。
△³: Stable Fast 3Dは技術フレームワークとしての側面が強く、直接的なAPI提供というよりは、それを組み込んだサービスやライブラリ経由での利用が考えられます。
△⁴: Meshyは生成モデルの形式によってはアニメーションに適したリギングが可能な場合がありますが、Tripoほど明確にアピールされていません。
各種3Dモデル生成AIの料金比較
この章では、3Dモデルを生成できるAIツールの料金価格を比較しまとめました。
(2025年4月時点)
下記5種類の生成AIの料金の比較を表にまとめました。
・Meshy
・Tripo
・Stable Fast 3D
・Trace Generator
・Adobe Firefly
●3Dモデル生成AI 料金比較表(2025年4月時点)
AI | 無料プラン | 有料プランの種類 | 価格帯 | 課金方式 |
Meshy | あり | サブスクリプション | 月額約$15~ | クレジット制 |
Tripo | あり | サブスクリプション | 月額約$20~ | クレジット制 |
Stable Fast 3D | – | – | – | – |
Trace Generator | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 |
Adobe Firefly | あり | Creative Cloudプランに含む | 月額約6480円(CCコンプリート) | クレジット制 |
Stable Fast 3D: 特定のサービスではなく技術であるため、一般的な料金プランはありません。利用するには、対応するプラットフォームやソフトウェアの料金体系に従います。
Trace Generator: 情報が限定的であり、料金体系はサービス提供元にご確認ください。研究プロジェクトや特定のツールの一部である可能性もあります。
Adobe Firefly: 単体プランもありますが、多くの場合はCreative Cloudの各種プランに含まれており、生成クレジットが付与されます。クレジットを使い切ると追加購入が必要です。
料金は変動する可能性があるため、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。無料プランには生成回数や機能に制限があるのが一般的です。
日本語対応・国内での利用しやすさから見たおすすめAI

(画像:ChatGPT 4o生成)
Adobe Firefly
相性の良さ
Adobe製品のため、インターフェースが日本語にしっかり対応している可能性が高いです。また、Creative Cloudは日本でも多くのクリエイターに利用されており、既存ユーザーが多く、日本語での公式サポートやチュートリアル、解説情報が豊富です。PhotoshopやIllustratorなど他のAdobe製品との連携も魅力です。
注意点
現状(2025年4月時点)の3D機能は、本格的なモデル生成というよりテクスチャやベクター生成が中心です。今後のText-to-3D機能の発展に期待がかかります。
Spline AI
相性の良さ
Webベースのデザインツール「Spline」自体が日本語に対応しており、UIも日本語で利用できます。SplineはWebデザインの分野で日本でも人気が高まっているため、日本人ユーザーが増加しており、日本語での使い方に関する情報も見つけやすくなっています。AI機能がツール内に統合されているため、シームレスに利用できる点もメリットです。
注意点
Splineというツールの一部であるため、汎用的な3Dモデル生成というよりは、Spline上での利用を前提とした機能になります。
Luma AI
相性の良さ
UI自体は英語ですが、生成される3Dモデルの品質が非常に高いことから、日本国内でも注目度が急上昇しています。そのため、X(旧Twitter)やブログ、YouTubeなどで日本人ユーザーによる使い方解説や検証結果などの情報が活発に共有されています。情報収集が比較的しやすい点がメリットです。
注意点
UIは英語なので、操作に慣れが必要です。
Meshy / Tripo
相性の良さ
UIは英語が中心ですが、比較的シンプルな操作性が特徴です。どちらのサービスも比較的新しく、急速に進化しているため、日本でもアーリーアダプターを中心に利用者が増えています。日本語での紹介記事や利用レポートなども徐々に増えてきている印象です。今後の日本語対応や日本人コミュニティの発展に期待が持てます。
注意点
現時点では、Adobe FireflyやSpline AIほど日本語情報が充実しているわけではありません。
まとめ

(画像:ChatGPT 4o生成)
いかがでしたか?この記事では5つの3Dモデル生成AIの特徴や機能を比較し記事にまとめました。
3Dモデルを生成できるAIツールは様々な企業やエンジニアが日々提供しています。
AIツールごとに生成できる3Dモデルの雰囲気やテイストなどが異なります。
一口に3Dモデルを作ると言っても、Text to 3D(テキストから3Dを生成)、Image to 3D(画像から3Dを生成)、Sketch to 3D(ラフスケッチから3Dを生成)など様々な生成方法があります。
今回紹介した3Dモデル生成AI比較記事を参考にしながら、自分の必要としている3Dモデルがどんなモデルなのか目的を明確にし、自分に合った3Dモデル生成AIを使うといいでしょう。
しかし多くの3Dモデル生成AIがあり調べるのが大変だという方もいるでしょう。またAI技術は日々進歩しており、最新情報のキャッチアップも大変です。
3Dモデル生成AIについてお悩みのことがあれば、ぜひONETECHにご相談ください。ONETECHでは、AIのアプリシステムを制作した実績もあり、3Dモデル生成AIについても相談にのることができます。
下記のリンクはONETECHのAIでの開発実績になります。
▼商品のAI画像認識のための学習モデル用のCG制作
商品のAI画像認識のための学習モデル用のCG制作 | ONETECH開発実績
▼ディープラーニングを使ったテスト採点システムのAI追加改修
ディープラーニングを使ったテスト採点システムのAI追加改修 | ONETECH開発実績
ほかにもONETECHはベトナムオフショア開発で受託開発も請け負っております。幅広い分野で開発してきた実績がありますので、ソフトウェア開発のご相談はぜひOne Technology Japanへお気軽にお問い合わせください。