新型ARゴーグル「マイクロソフトホロレンズ2」の紹介と軍事利用に関して

ARゴーグルは仮想の視覚情報が現実とミックスされる体験を生み、現在ではスマホ用タイプのものが開発されるなどして注目を集めています。使用用途はエンターテインメントから医療、また軍事利用など幅広いものとなっています。マイクロソフトが開発した「ホロレンズ2」は人間の自然な動きで操作できることが特徴となっています。さらに、従来品よりも視野が拡大されており、体験の没入感が向上しています。

新型ARゴーグル「マイクロソフトホロレンズ2」の紹介と軍事利用に関して

新型ARゴーグル「マイクロソフトホロレンズ2」の紹介と軍事利用に関して

「ホロレンズ2」はどんな可能性を秘めているのか、また製品の軍事利用にまつわる議論についてご紹介します。

マイクロソフトホロレンズ2とは

「マイクロソフトホロレンズ2」はヘッドマウントディスプレイと似たゴーグルの形状をしており、スタンドアローンでの使用が可能なARデバイスです。

「ホロレンズ2」は、従来品の「ホロレンズ1」と比較し、解像度、視覚野が2倍になりました。

軍隊ではVR / AR / MRデバイスはどのように使用されていますか?

装着時の快適性が向上しており、重量に変動はさほどないものの、重心がデバイスの中央にあることで安定感が増しています。

赤外線カメラでアイトラッキング、虹彩で生体認証することで、目の動きでの操作が可能です。

また両指10本の微細な動きを認識でき、従来と比較しより多様なジェスチャーを認識することもできます。

目の動き、手の動作に加え、音声による操作も可能で、またこれらの操作は同時に行えます。

このような特性から「ホロレンズ2」は使用する環境の制限が少ないハンズフリーコンピューターとしての側面を持っていると言えるでしょう。

参考:YouTube「【ほぼ10分でサクッとわかる HoloLens 2!】第1回 ~HoloLens 2 キホンのキ~ | 日本マイクロソフト」

「ホロレンズ2」で実現するARの活用法

マイクロソフトはMR/ARの用途として、工場のライン・販売業のレジなどでの展開に注力しています。パソコンを環境的に利用できない場所でも、ウェアラブルデバイスである「ホロレンズ2」であれば問題なく利用できることは大きなメリットと言えるでしょう。

パブリックビューイングや公式の動画ではキーボードやボタン、マグカップのような3Dオブジェクトに触れたり、直感的な操作ができる様子が公開されたりしています。
実際にそこにオブジェクトが存在しなくても「ホロレンズ2」による体験が楽器演奏やスポーツなどの学習に発展することを予見させます。

エンターテインメントの領域では、ミュージアムや観光地におけるゴーグル上での視覚/音声情報による案内に利用が期待できるでしょう。

また現在開発されているアプリケーションの活用により、「ホロレンズ2」が生み出す拡張された空間は様々な領域での体験創造につながるのではないでしょうか。

参考:Techcampブログ「次世代ホロレンズは何ができるのか。活用事例・アプリなど最新情報まとめ」
https://tech-camp.in/note/technology/44643/

ホロレンズ2とIVASにまつわる議論

マイクロソフトは「ホロレンズ2」をベースにしたゴーグルを戦闘任務や訓練のため、軍に供給する契約を2018年11月に締結し、これが社の新たな収益源となることが考えられています。

「ホロレンズ2」の統合視覚増強システム(IVAS)は、戦場での状況認識を高めるように設計されています。

このような「ホロレンズ」の軍事利用に関して以下のような議論が展開されています。

I T技術の戦争利用の是非

2019年2月、マイクロソフトの従業員は以上の契約締結に対して、「戦争をビデオゲームのようにしてしまう」「兵士を厳しい戦場や流血の現実から遠ざける」と抗議する公開書簡を経営トップに送っています。

これに対しマイクロソフトの担当者は「契約に明記された目的は、兵士が実践やリハーサルおよび訓練に使用できる単一のプラットフォームを迅速に開発、テスト、そして製造することです」と説明した上で「弊社は武器開発を契約しておらず、弊社技術の運用については発言権を要求しています」と述べています。

しかし、契約発表当時の軍は導入目的を「索敵と判定、攻撃を敵よりも先に実行し殺傷率を高めることだ」と説明しており、明らかに訓練以上の軍事利用を目指していたようです。

従業員達の署名活動等の抗議により、マイクロソフト広報担当者は、「この問題を慎重に検討する」と回答。そして従業員からのフィードバックに感謝を示すとともに彼らの声に耳を傾けるとした上で「AIと軍事に関する重要な倫理的および公共政策問題」に取り組んでいく方針を表明しており、契約を終了する可能性もありそうです。

参考:Engadget「マイクロソフト従業員がHoloLens軍事利用に抗議。「戦争をビデオゲームのようにしてしまう」
https://japanese.engadget.com/jp-2019-02-24-hololens.html

おわりに

「ホロレンズ2」のデバイス単体の価格は383,800円(税別)で、販売はデバイス単体、リモートアシスタントツールがセットになった月額パッケージ「HoloLens 2 with Remote Assist」、開発者向けの「HoloLens 2 Development Edition」の3種類となっています。

デバイス単体はマイクロソフトストアの法人サポート窓口、および認定リセラーから購入可能となっています。

出典https://www.moguravr.com/hololens-2-information-summary/#link10

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