AWSとレンタルサーバーの違いとは?費用・性能・活用例を徹底比較

Webサービスやシステムを開発するために、サーバーを導入したいと考えている方も多いでしょう。しかし、AWSとレンタルサーバーのどちらを導入すべきかお悩みではないでしょうか。

AWSとレンタルサーバーの違いとは?費用・性能・活用例を徹底比較
AWSとレンタルサーバーの違いとは?費用・性能・活用例を徹底比較

このコラムではAWSとレンタルサーバーの違いについて詳しく解説しています。導入がおすすめなケースも紹介しているので、目的に合うサーバーがどれなのか検討に役立ててください。

AWS・レンタルサーバーの5つの違い

まずはAWS・レンタルサーバーの違いを5つのポイントに分けて紹介します。明確な違いがわからないとお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

①導入費用・運用コスト

AWS・レンタルサーバーは、導入費用・運用コストが大きく異なります。参考として、主な違いを表にまとめました。

 AWSレンタルサーバー
導入費用なしあり
運用コスト従量課金制で変動する低額かつ一定

まずAWSといったクラウドサーバーは、導入費用がかかりません。一方で運用コストが従量課金制であるため、使えば使う分だけ運用コストが高額になるイメージです。

対してレンタルサーバーは、導入費用と運用コストがそれぞれ必要になります。ただし、定額制での支払いが採用されているため、長期的なコストを平準化しやすいのが特徴です。

②回線速度

2つのサーバーは、回線速度にも大きな違いがあります。

まずAWSといったクラウドサーバーは、サーバー単体を利用でき自身でスペックを調整できるのが特徴です。他のサーバー利用者の影響を受けずに運用し、高速回線を実現できます。

一方、レンタルサーバーの中でもよく利用されている共有サーバーは、ユーザーと共有するため、回線速度がタイミング、時間帯によって変化します。同時に利用するユーザーが多いと、その分だけ回線速度が遅くなるのが特徴です。

③カスタマイズ性・拡張性

AWSとレンタルサーバーは、目的に合わせたカスタマイズについても違います。参考として、異なる要素を表にまとめました。

 AWSレンタルサーバー
サーバーの管理権限ユーザーベンダー
オプションの有無多数ほぼなし

まずAWSは契約後、ユーザーが自由にサーバーを運用できます。オプションサービスなども充実しているため、容量を増やしたり追加機能を導入したりと、自由に調整できるのが特徴です。

対してレンタルサーバーは、サーバー提供者であるベンダーが管理権限を持っています。契約ユーザーが自由にカスタマイズできないほか、オプションサービスも少ないため、機能追加などはできないケースが多いです。

④サーバー運用の手間

サーバーの導入を検討しているのなら、運用の手間が異なることに気を付けなければなりません。

まずAWSを契約したら、自身でサーバーを管理するのが特徴です。サーバーの構想・設計・構築・運用まですべて自社対応が必要であるため、自由度が高い分だけ運用の手間がかかりやすいことに注意してください。

次にレンタルサーバーは、契約後もベンダーがサーバー管理をおこないます。自由度は少ないのですが、契約者側で構築やトラブル対応を実施しなくてよいのが特徴です。

⑤スペック変更への対応

サーバー運用中に、後々「もっと処理を早くしたい」「容量を増やしたい」といった要望が出るケースもあるでしょう。このとき、AWSとレンタルサーバーではスペック変更について大きな違いがあります。

まずAWSは自由度が高いクラウドサーバーであるため、自由にスペックの変更が可能です。ユーザーのアクセス状況に合わせてスペックを増減できるため、運用状況に合わせて調整を図りたい方におすすめします。

次にレンタルサーバーは、契約しているプランからスペックを変更できないケースが多いです。スペックの変更を実施したい場合には、契約自体を変更するといった手間が発生することに注意してください。

レンタルサーバーのように使えるAWSサービス

Amazonが提供しているAWSにはさまざまなサービスが含まれています。そのうちレンタルサーバーと同じように使えるサービスを2つまとめました。

Amazon EC3

Amazon EC3とは、Amazonが提供している仮想サーバー構築サービスです。コンピューティング機能が搭載されているため、他に次のようなAWSのサービスを組み合わせてWebサービス・システムを構築します。

  • Amazon S3(ストレージサービス)
  • Amazon RDS(データベース)

またAmazon EC3は従量課金制が採用されています。使った分だけ支払いが必要になるため、アクセス状況に応じて、費用を調整しやすいのが特徴です。

Amazon Lightsail

Amazon Lightsailは、前述したAmazon S3と同様にAmazonが提供しているクラウドサービスです。Amazon LightsailはVPS(仮想プライベートサーバー)として活用でき、以下の要素がすべてまとまっています。

  • コンピューティング
  • ストレージ機能
  • データ転送機能
  • セキュリティ対策

Amazon S3との違いとしては、Webサービス、システム構築に役立つ機能がパッケージングされていることが挙げられます。またパッケージングされた機能すべてを月額固定料金で利用できるため、予算を立てやすいのが魅力です。

レンタルサーバーの種類

一言でレンタルサーバーと言っても、いくつか種類があるとご存じでしょうか。参考として、サーバー契約の際に比較が必要な3種類の特徴を整理しました。

共有サーバー

共有サーバーとは、1台のサーバー(物理)を複数人のユーザーでレンタルするサーバー方式のことです。契約すればすぐに運用をスタートできるほか、複数人で共有するため、費用を抑えやすいのが特徴です。

ただし利用するユーザーの時間帯が被ったり、莫大なアクセスが発生したりした際には、他利用者からの影響をもろに受けて、処理速度が低下する場合もあります。

専用サーバー

専用サーバーとは、1台のサーバー(物理)を1契約者だけで利用できるサーバー方式のことです。他利用者からの影響を受けない反面、金額が高額になってしまいます。

ただしサーバースペックの変更といったことには対応できません。物理的なサーバーの乗り換えが必要になるため、カスタマイズ性・柔軟性にやや劣ると覚えておきましょう。

VPS

VPSとは、1台のサーバー(物理)に複数人の仮想サーバーが用意されたサーバー方式です。大きな機能としてはAWSと同じなのですが、サーバー台数が小中規模であるため、処理速度に劣ります。

またレンタルサーバーならではの問題であるスペック変更といった対応ができません。費用を抑えられる反面、ベンダーが管理者になるというデメリットをこう書する必要があります。

AWSXSERVER・ロリポップ・さくらインターネットを比較

AWSとレンタルサーバーのどちらを導入すべきか悩んでいる人向けに、サービスの特徴・性能を比較表にまとめました。

 Amazon EC3Amazon LightsailXSERVERロリポップさくらインターネット
種類AWSレンタルサーバー
初期費用・月額費用従量課金制0.023ドル(US)/GB~月額5ドル(US)初期3,000円 月額1,000円初期1,500円 月額600円初期1,029円 月額515円
容量上限なし40GB200GB120GB100GB
転送速度上限なし2TB/月 ※超過分は従量課金70GB100GB80GB/日

AWSの場合、自由度の高いAmazon EC3があるため、大規模Webサービスにも対応できます。一方、レンタルサーバーは各項目に上限があります。

AWSとレンタルサーバーを比較する際には、自社サービスの規模に合わせて導入を検討するのが良いでしょう。

AWS・レンタルサーバーがおすすめなケース一覧

AWS・レンタルサーバーのどちらを導入すべきか悩んでいる方向けに、ケースごとにおすすめのサービスを詳しく紹介します。

アクセス規模が大きい場合はAWSがおすすめ

まず毎日数万人のユーザーがアクセスするような大規模サービスを運用するのなら、カスタマイズ性・柔軟性に優れる「AWS」を導入するのがおすすめです。

アクセス状況によって従量課金されるAmazon EC3なら、日々変化するアクセスに見合う費用を調整できます。高速処理のWebサービスを構築できるため、安定性を確保したい企業におすすめです。

アクセス規模が小さい場合は共有サーバーがおすすめ

ある一定のニーズに対応するような小規模アクセスのWebサービスの場合には、定額かつ低コストで導入できる「共有サーバー」を導入するのが良いでしょう。

数千人のアクセスにも耐えられるほか、構築やメンテナンスといった手間を削減できます。ただし企業HPなど機密情報を掲載するような場合には、アクセスが少なくとも共有サーバーはおすすめできません。

スペック・費用の両立なら専用サーバー・VPSがおすすめ

ある程度のスペックを確保しつつ費用を抑えたいと考えているのなら、専用サーバー・VPSを導入するのが良いかもしれません。

高スペックの処理に耐えられることはもちろん、運用中のセキュリティ対策をベンダーが実施してくれるのが魅力です。ただし、将来的にスペックの変更や拡張を予定しているのなら、自由度の高いAWSのサービスを導入するのが良いでしょう。

おわりに

AWSとレンタルサーバーは、スペック・費用・自由度など、複数の面に違いがあります。今後Webサービスの構築・運用でサーバー導入が必要なら、各サーバーの特徴を比較したうえで、自社に最適なサービスを契約しましょう。

ONETECHでは、AWS・レンタルサーバーを用いたWebサービスの構築をサポートしています。導入するサーバーや構築にお悩みなら、お気軽にお問い合わせください。

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