ゲームアプリやSNSの開発において、重要となるのがユーザーの同期性です。今ではすっかりおなじみのオンラインゲームやチャットアプリですが、いざこれらを開発するとなると、同一のサーバーで複数のユーザーがリアルタイムでアプリを操作できる技術に悩まされます。
このような高度な技術を簡単に実現するのがPhotonです。今回はPhotonで可能になる技術や、独自の強みについてご紹介します。
Photon Serverとは
Photon Serverは、15年以上にわたってオンラインゲーム向けのサーバーを提供してきた、実績あるサーバーの一種です。
通常のサーバーとは異なり、Photon Serverでは安定したオンラインゲーム向けのプレイ環境を実現し、リアルタイムでのマルチプレイであっても質の高い体験ができます。
従来のオンラインゲームといえばPCや家庭用ゲーム機でのプレイが一般的でしたが、現在主流となるのがスマホゲームです。
スマホでのゲームプレイは広く普及しているものの、マルチプレイを実現する場合、やや高度な技術が求められます。しかしPhoton Serverがあれば手軽にオンラインで遊べるゲーム開発を進められるというわけです。
ゲーム内でのリアルタイム通話はもちろん、テキストチャットなどを送受信するのにも使える技術です。
これまでシングルプレイのゲーム開発に取り組んできたが、オンラインゲーム開発にも着手したいという場合に活躍してくれます。
Photonで実現すること
Photon Serverを実装することで、ゲーム開発を飛躍的に効率化することができます。これまでは技術的に難しかった課題も、比較的簡単に実現できるようになるでしょう。
クロスプラットフォームの実現
例えば、クロスプラットフォームの実現はゲーム開発に大きなアドバンテージとなるはずです。
Photon ServerはUnityやAndroid、そしてプレイステーションに至るまで、あらゆるゲームエンジンやOSに対応しているサーバーです。
どのようなプラットフォームであっても活躍できるのはもちろんですが、Photon Serverがあればプラットフォーム間のゲームプレイも実現してくれるため、さらなるユーザーコミュニティの形成を促してくれます。
今や「フォートナイト」や「 PUBG」など、ビッグセールスを記録している多くのゲームが、プラットフォームの垣根を越えて愛される時代です。
Photonがあれば、このような大作に並ぶ人気作品を生み出すきっかけを作ることも可能になるでしょう。
Photon Networking 2 – Connecting To Photon
豊富なジャンルのゲーム開発
オンラインゲームとは一言で言っても、様々なジャンルがあります。MMO RPGやアクション、FPSやシミュレーションなど、豊富な種類のゲームが多くの人に親しまれていますが、Photonではいずれのジャンルであっても問題なく動作します。
また、Photon Serverを実装することで、あらかじめサンプルアプリも付属します。これらのアプリを試してみることで、サーバーの可能性を探るというのも有効です。
Photon独自の強み
オンラインのマルチプレイを可能にするサーバーにはいくつかの種類がありますが、Photon独自の強みも数多く実装されています。
マルチプレイ対応のフレームワークを提供
例えば、Photonはゲーム開発の難易度を低くするため、ゲーム開発フレームワークの提供を行っています。
ゼロからのゲーム開発でも、フレームワークに則って作業を進めるだけで、ゲームアプリ の下地を完成させられるので、初めての開発という人でも安心して利用ができます。
また、Photonは無料ライセンスの提供も行っており、課金なしでゲーム開発を進めることもできます。
必要に応じて有償ライセンスへとアップグレードするだけで良いため、初めてゲームを作るという人にはおすすめのサーバーです。
サーバーログの取得が可能
ゲームは一度開発して終わりというものではなく、継続的な動作の評価と改善が必要なアプリでもあります。
Photon Serverを使うことで、サーバー内にログを残し、パフォーマンスの評価を簡単に行えます。
ゲームを評価しやすい環境を構築することで、迅速な問題の発見とアップデートを実現し、優れたサービスの提供に役立てます。
GMOアプリクラウドと連携可能
Photonのサーバーは単体での利用のみならず、GMOアプリクラウドとの連携にも対応しています。
これらを同時に利用することで、専用サーバーをわずか数分で立ち上げることもでき、さらなる開発の効率化を促せます。
すでにGMOのサービスを他に利用している人にとって、Photonは導入しやすいサービスと言えそうです。
非ゲームアプリにも活用
ONETECHでは、VRオフィス、VR会議システムにPhotonを利用しています。Photonを使うことによって簡単に複数での同時通話やチャットが実装可能です。
おわりに
Photon Serverの導入は、マルチプレイの実現はもちろんのこと、クロスプラットフォームの実現など、人気ゲームに欠かせない環境を簡単に実現してくれます。
自社で新たにゲーム開発を進める場合、導入を積極的に検討したいサービスと言えます。
ONETECHの実績のご紹介
VRオフィスシステム(バーチャル会議デモVER.3.0) Oculus Quest2対応
ONETECHはベトナムでVR(バーチャルリアリティ:仮想現実)空間でアバターでコミュニケーションができるバーチャルオフィスシステムを開発しています。 今回のアップデートで、実際のオフィスのようにエントランスからロビーを通り会議室に入室して会議ができるように更新しました。
住宅販売会社の業務管理アプリ(工事計画管理)
住宅販売会社様向けに顧客管理アプリを開発しておりましたが、その更新版を開発しました。 クライアント側はPC、スマホのブラウザで対応し、エンドユーザー側はiOS/Androidアプリで実装しました。クライアントの営業担当者とエンドユーザーがチャットでコミュニケーションができるというのが特徴のアプリです。