ARやVRといったXR関連の話題は、いつになっても新製品やサービスの情報が尽きることはありません。特にGAFA+MのXR関連の情報については非常に注目度が高く、世界中でその動向についての噂は絶えません。今回はそんなGAFA+MのXR開発について、2021年以降の動向予測をまとめています。
GoogleのAR開発
ハイテク関連の活動といえば、真っ先に頭に浮かぶのがGoogleです。GoogleではGoogle CardboardやGoogle Glassなど、過去にもXR開発を積極的に進めてきた背景を持っていますが、現在彼らが注力しているのはソフトウェア関連の分野です。
時代の最先端をいくようなハードウェアの開発情報などはありませんが、日常的に使えるAR技術の知名度やユーザー数で言えば、世界でもトップクラスと言えます。
例えばGoogleが提供する「Google レンズ」は、スマホカメラなどを通じて非常に精度の高い画像認識を実現しています。
カメラでオブジェクトをとらえるだけで画像検索にかけられたり、テキストを読み込んで翻訳したりなど、多様な使い方が可能です。
公式サイト:https://lens.google.com/intl/ja/
Amazonが提供する優れたXR開発環境
Amazonにおいても、率先して新しいソフトやハードを自ら開発していく動きはあまり見られませんが、XR関連の開発環境を提供するサービスへの注力が見られます。
「Amazon Sumerian」と名付けられたこちらのサービスは、AWSの一環として提供されており、ARやVRアプリの開発を意識して公開されました。
わずか数分で 3D シーンを作成できるなど運用効率は非常に高く、新たなVRやARアプリの誕生を促進してくれます。
もちろん、AWSの他のサービスとの互換性も高く、すでにAWSを利用している組織にも順応できます。ブラウザベースでサービスを公開できるよう開発も可能で、汎用性の高いアプリ開発へ応用できるでしょう。
FacebookはついにARグラスを公開?
FacebookはGAFAの中で最もXR開発に力を入れている企業とも言え、2020年にリリースしたOculus Quest 2などは、Facebookの力の入れ具合を象徴する製品でもありました。
OculusはVR特化の製品ですが、現在Facebookが注目しているのが、ARグラスです。同社CEOであるマーク・ザッカーバーグはすでに2021年中のAR対応スマートグラスの発表を明らかにしており、次世代技術を広く普及するきっかけになると考えられています。
参考:BRIDGE「Facebook、ついにARグラスを2021年に公開へ(1/2)」
「Project Aria」という名前で開発されているこのテクノロジーは、手首に取り付けるタイプのコントローラーを採用し、手の動きを正確にARで再現することも視野に入れているということです。
また、Oculusとの連動で活用できるVRワークスペース、Infinite Officeも発表され、ビジネスにおけるVR活用の可能性を広げてくれています。
エンジニアの現場で用いられることの多かったVRですが、今後はデスクワーク業界への進出も期待できるでしょう。
ハードとソフトの両面で期待されているApple
AppleもFacebookと同様、2021年、あるいは2022年の終わりまでに新たなXRデバイスを発表すると囁かれています。
「Apple Glass」の名称で細やかに噂されているApple謹製のARグラスですが、これまでに多くのハードを成功へ導いてきたからこそ、多大な期待が寄せられています。
具体的にどのようなことができるかなどは公式から明らかにされていないものの、iPhoneやiPadの衝撃を超えるインパクトが与えられると期待できます。
また、ARKitと呼ばれるデベロッパー向けのAR開発キットも、継続的なアップデートによって機能拡張が進んでいます。
自前でハードウェアの開発を進めつつ、ソフトウェアにはサードパーティの力を借りながら充実させようというのが、Appleの狙いだと考えられます。
ビジネス分野への進出が著しいMicrosoft
Googleと並んでアメリカでは老舗となるIT企業のマイクロソフトですが、HoloLens 2の発表・販売など、他の企業よりもビジネス面における開発・導入スピードが異様に速いことがわかります。
すでにHoloLens 2は日本国内でも各分野の企業で導入が進んでおり、実戦での活躍も見られます。実験的にARを使ったビジネスの構築を進める際にも、HoloLens 2の導入が一般的です。
また、現在マイクロソフトはVRヘッドセットと合わせて使う触覚デバイス試作機の制作などにもあたっており、視覚技術にとどまらない活躍も期待できます。
参考:MoguLive「マイクロソフトの触覚デバイス試作機 VRでよりリアルな再現」
おわりに
GAFA+Mに期待されているのは、XR運用や開発を進めるためのプラットフォーム開発です。各企業ではそれぞれの強みを生かしながら運用に向けた研究が進められており、今後数年、あるいは数ヶ月で新たなハードが発表される可能性もあります。
各企業の開発の動向を見守っておくことで、自社に最適なハードや開発環境を整備することも実現します。2021年も、彼らの活躍から目は離せなさそうです。
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