Unityライセンスの選び方

Unityはゲーム開発や3Dアプリケーション制作に広く利用されている強力なツールです。プロジェクトの成功には適切なライセンスの選択が欠かせません。

この記事ではUnityのライセンスプランと選択基準についてまとめています。ぜひ参考にしてください。

Unityのライセンスとは?

<引用画像:https://unity.com/>
<引用画像:https://unity.com/>

Unityはユニティー・テクノロジーズ社が開発したゲーム開発プラットフォームで、ゲーム開発や3Dアプリケーション制作に広く利用されているツールです。

Unityのゲーム開発プラットフォームを使えば、Nintendo Swich、PS4/5、Xbox、パソコン、スマートフォンなど数多くの環境で動くゲームを作ることができます。

しかしUnityを利用するにはライセンス契約が必要です。またライセンスごとにUnityで使える機能や利用価格などが異なります。

ライセンス選択はプロジェクトの成功に大きく影響を与えるため、慎重に検討する必要があります。

Unityライセンスプラン の種類

<引用画像:https://unity.com/

Unityライセンスは全部で4つ、この章では各Unityライセンスを紹介いたします。

また一部ライセンスには利用条件があるので、あわせて確認しましょう。

●Unity Personal

Unity Personalの特徴は、基本的に次の3つになります。

  • 無料で利用可能
  • 資金調達額と年間売上が10万ドル以下の企業や個人向け
  • 基本的な機能は揃っているが、高度な機能は制限されている

Unity Personalは基本的な機能が揃っていますが、Unity Proのように高度な機能が使えず、またサービスもUnityProほど充実していません。

▼Unity Personalの利用条件

UnityPersonalは、資金調達額と年間売上金額の合計が10万ドル以下の企業や個人向けの無料プランになります。フリーランスや個人事業主には魅力的なプランになるでしょう。

注意

資金調達額や年間売上金額が大きい企業にはUnity Personalは適用されません。

企業でUnityの導入を検討している場合は、資金調達額と年間売上金額が購入条件に当てはまるか確認しましょう。

もし条件を満たしていない場合は、Unity Pro以上の有料プランを導入する必要があります。

▼Unity Personalで制限されている機能

Unity PersonalとUnity Proでは、機能やサービスにどのような違いがあるのかまとめました。下記表は、Unity Personalでどんなことができないのかまとめてあります。

制限されている機能・サービス内容
同時接続プレイヤー数平均50人まで
スプラッシュスクリーンのカスタマイズ(ゲーム起動時のローディング画面)のカスタマイズが不可
カスタマーサービスの利用コミュニティフォーラムのみ利用可 カスタマーサービスの利用は不可
ゲームコンソールへの展開クローズドプラットフォーム(Nintendo Switch、PlayStation、Xboxなど)への展開は不可

そのためUnity Personalは、大規模な人数が同時接続するオンラインゲーム開発には不向きなプランになっています。

●Unity Pro

Unity Proは事業用に利用できるUnityライセンスです。

Unity Proでは、Unity Personalに比べて優れた下記のサービスが付いています。

  • ゲームコンソール(Nintendo switch・Play Station)への展開
  • AR/MR のための Unity Mars オーサリングツール
  • Havok Physics for Unity(物理シミュレーション)
  • カスタマーサービスの優先
  • パートナーアドバイザー

本格的にゲーム開発をするには欠かせないツールが多数搭載されているため、プロジェクトチームや会社でのゲーム開発を行う際にはUnity Pro以上のライセンスを取得することをおすすめします。

▼Unity Proの利用条件

資金調達金額と年間の売上金額の合計が20万ドル以上ある企業がUnity Pro以上のライセンスを取得できます。

●Unity Enterprise

Unity Enterpriseは、オーダーメイドシステムを利用できるライセンスです。ゲーム開発以外の分野でも活用されています。料金はオーダーメイドの内容によって異なるのでご注意ください。

資金調達金額と年間の売上金額の合計が20万ドル以上ある企業は、Unity ProまたはUnity  Enterprise以上のライセンスを取得する必要があります。

またカスタマイズの内容によって価格が変動するため、概算で見積もりを出すことが出来ません。

●Unity Industry

ゲーム開発以外の分野でもUnityを活用したい場合は、Unity Industryプランがおすすめです。

Unity Industryは、製造業、インフラ、エネルギーなどの企業がリアルタイム3Dアプリケーションを開発・展開するために活用できる最適な製品・サービス群で、以下の製品が含まれます。

利用できる機能・サービス内容
Unity Enterprise利用可
専門家によるトレーニングとサポート利用可
3D、CAD、BIMファイルを取り込む40種類以上
ARアプリケーションを効率的に作成できる
オンプレミス環境構築ソリューション

例えば、自動車や建築、エネルギー分野の開発で役立つように、3DやCADデータを扱う特化した機能が提供されています。

Unity Industryプランを検討することで、さまざまな産業分野での開発が実現可能となります。Unityの3DやCADデータを利用することにより、ゲーム開発以外の産業分野でUnityを利用することが可能です。

Unity各ライセンスの機能・サービス比較表

こちらでは、4つUnityライセンスにおいて、使える機能、利用できるサービスの比較表を公式サイトより一部抜粋してまとめました。

▼Unityライセンス 機能・サービス比較表

 PersonalProEnterpriseIndustry
利用価格無料で利用可¥302,940/年カスタム価格¥735,900/年
スプラッシュスクリーン※1のカスタマイズ化 
ゲームコンソールへの展開※2 
AR/MR のための Unity Mars オーサリングツール 
Havok Physics for Unity※3 
LTS の 3 年間の延長サポート  
業界に特化したソリューション用ツールキット   
Apple Vision Pro用の空間アプリを構築する 
カスタマーサービスの優先キュー 
テクニカルサポート 

(2024年6月時点)

〇 ライセンスに含まれる

+ 追加費用が必要

※1 スプラッシュスクリーン

 ゲーム起動時のローディング画面

※2 ゲームコンソールへの展開

 Nintendo Switch、PlayStation、Xboxなどにクローズドプラットフォームむけに展開することができる

※3 Havok Physics for Unity

 Unityの物理エンジンで、複雑な物理シミュレーションを実行できる

注意 Unity Runtime Feeが適応される例

Unity Runtime Feeとは2023年9月12日に発表されたUnityの新料金制度です。

この新しい料金制度は、Unityを使って開発したゲームが一定の基準に達した場合、これまでの料金に加えて、インストール数に応じた料金が発生するという内容でした。

この突然の値上げが2024年の1月1日から適用されるとの発表があり、ゲーム開発者から批判が殺到しました。

そのためユニティー・テクノロジーズ社は、2023年9月23日にUnity Runtime Feeの大幅な改定案を発表しました。

【UnityRuntimeFee 修正案】

プラン名対象となるゲーム
Unity PersonalUnity Runtime Feeは発生しない
Unity Pro、 Unity Enterprise過去12ヶ月で得られた収益が100万ドル以上かつサービス継続期間中のインストール数が100万回以上   ※2024年以降にリリースされるLSTバージョン(長期サポート版)を用いて作られたゲームタイトルのみUnity Runtime Feeを適用。 旧バージョンの状態からアップデートしなければ、Unity Runtime Feeは発生しない。

●Unity Runtime Feeの支払い金額

Unity ProおよびUnity EnterpriseのLSTバージョン(長期サポート版)を用いたゲームタイトルは、Unity Runtime Feeを支払わなければいけません。

その場合、「収益の2.5%」か「ゲームの新規ユーザー数(初回エンゲージメント数)に基づいて計算された金額」のうち、いずれか低い方の金額を支払う必要があります。

この実質的な値上げも念頭にライセンスを選ぶ必要があるでしょう。

Unity Pro、Unity EnterPriseを選択する場合、必ずUnity Runtime Feeで支払う金額を概算してから、ライセンスを選択をしましょう。

Unityライセンスの選択基準

Unityライセンスの選択基準は次の2つの点で判断するといいでしょう。

1.プロジェクトの規模と予算

小規模プロジェクトならUnity Personalがおすすめです

大規模プロジェクトならUnity Proの検討をおすすめします

2.必要な機能と機能制限

高度な機能が必要な場合は、Unity Proを選択するといいでしょう

基本的な機能で十分ならUnity Personalでも問題ありません

UNITYとUNREAL ENGINEを徹底比較、どちらを選ぶべきか?
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まとめ 

いかがでしたか?この記事ではUnityのライセンスプランと選択基準について、比較してまとめました。

Unityライセンスによって、利用できる機能やサポートが異なります。Unityをどのように使いたいのか目的を明確にし、ライセンスを選びましょう。

もし3D制作を行いたいがUnityのどのライセンスを選べばいいのか、その後の制作など悩み事がありましたら、ぜひONETECHにご相談ください。

ONETECHでは多くの3Dデータ制作実績があります。下記にONETECHにおける3Dデータの制作実績などをまとめました。参考にしてください。

▼3Dデータ制作実績

メタバースでのショッピングのための自動車CG制作 | ONETECH開発実績

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