AWS Pinpointとは?機能や料金、メリットを徹底解説!

「ユーザー分析できるツールを探している」「効率的にカスタマーコミュニケーションを提供したい」という方は多いのではないでしょうか。とはいえ、どのツールを使うべきか分からない場合もあるでしょう。

本記事では、マーケティングにおけるコミュニケーションを円滑化させるツールとして「AWS pinpoint」を紹介します。基本的な機能や料金のほか、メリット、導入事例などを挙げます。

AWS Pinpointとは?機能や料金、メリットを徹底解説!
AWS Pinpointとは?機能や料金、メリットを徹底解説!

効率的にマーケティング活動を行いたい、ユーザー対応をスムーズにしたい、という場合は、ぜひ参考にしてください。

AWS Pinpointとは?

AWS(AWS Pinpoint)とは、Amazonから提供されているクラウドコンピューティングサービスのことです。100種類以上のサービスがあり、パソコンとインターネット環境さえあればサービスを利用できます。

そのなかのサービスに、今回紹介している「AWS Pinpoint」があります。

「AWS Pinpoint」では、メールやSMS、プッシュ通知、テキストメッセージ、音声メッセージなどでユーザーに情報を提供でき、インバウンドマーケティング・アウトバウンドマーケティングのいずれにおいても活用されています。

消費者向けのマーケティングを行っている場合、反応があったユーザーに対して、積極的にアプローチしたいと考える方も多いのではないでしょうか。AWS Pinpointでは、ユーザー1人ひとりに合わせたコミュニケーションを取れることが特徴です。

また、サービス自体の設定が簡単で使いやすく、多くの人が使いやすいように設計されています。

AWS Pinpointの主な機能

AWS Pinpointの主な機能として挙げられるのは、次の3つです。

  • ユーザーの動向分析
  • ユーザーのセグメント分け
  • 対象者を絞り込んだメッセージ送信

ユーザーに対する効率的なアプローチを行うための機能が多く、それぞれ活用することで高いマーケティング効果を得られるでしょう。

それでは、一つずつ解説していきます。

https://www.youtube.com/watch?v=epyxK6iCzZY

ユーザーの動向分析

AWS Pinpointでは分析機能が提供されるため、施策を行った対象者やキャンペーンの結果をもとに、ユーザーの動向を分析できます。具体的に計測できるのは、ユーザーの取り組みのレベル・購入アクティビティ・デモグラフィックに関する傾向などです。

また、ユーザーに送信したメッセージやその中で開かれたメッセージの総数から、メッセージトラフィックを計測できます。Amazon Pinpoint APIを利用すれば、Amazon Pinpointで分析に使えるカスタムデータの報告も可能です。

そのほか、Amazon Pinpointの外でデータを分析・保存したい場合、Amazon Kinesisを使ってデータをストリーミングする設定も行えます。

ユーザーのセグメント分け

ユーザーの行動に合わせてセグメント分けを行い、適切な対象者にメッセージを送信できます。

データに基づいて動的なセグメントが定義されるため、メッセージ配信の効果を高められるでしょう。また、他のツールを使って定義された静的なセグメントを使うことも可能です。

また、Amazon Pinpointでキャンペーンを作成し、特定のセグメントに向けたキャンペーンを実施することもできます。他のキャンペーン戦略を実行したい場合は、キャンペーンをA/Bテストとして設定することで、それぞれの処理を分析できます。

対象者を絞り込んだメッセージ送信

ユーザーにメッセージを送信したい場合、対象となる特定のユーザーに配信する必要があります。とはいえ、一つ一つ手作業でメッセージを送信していては効率が悪くなってしまいます。

Amazon Pinpointでは、対象者を絞り込み、カスタマイズされたメッセージの送信が可能です。メールやSMS、音声などのチャネルを使って配信し、それぞれのチャネルで世界中のユーザーにリーチできるでしょう。

また、Amazon Pinpoint REST APIを利用することで、注文の確認やパスワードのリセット、新しいアカウントのアクティベーションメッセージなど、トランザクションメッセージを送信できます。

AWS Pinpointの料金一覧

「Amazon Pinpointの料金設定について気になる」「便利な分コストがかかるのでは?」と思うかもしれませんが、実際には低コストで利用できます。

他のAWSサービスと同じように従量課金制となっており、無料利用分がついている機能もあります。

料金については、以下の表をご覧ください。

チャネル トランザクションメッセージ キャンペーンまたは ジャーニーベースのメッセージ
Eメール 1万件あたり1.00USD ・メール1万件あたり1USD ・毎月5,000エンドポイントまで無料。その後1,000エンドポイントあたり1.20USD ※上記2つの料金が発生
アプリケーション内メッセージング 適用外 ・最初の15,000件のリクエストまで無料。その後10,000件ごとに1.10USD ・MTAの5,000エンドポイントまで無料。その後1,000エンドあたり1.20USD ※上記2つの料金が発生
プッシュ通知 通知100万件まで無料。その後100万件あたり1.10USD ・通知100万件まで無料。その後100万件あたり1USD ・MTAの5,000エンドポイントまで無料。その後1,000エンドポイントあたり1.20USD ※上記2つの料金が発生
SMS 送信するメッセージ毎に料金が発生 ※国や地域によって異なる ・メッセージあたりの料金が発生(国や地域によって異なる) ・MTAの5,000エンドポイントまで無料。その後1,000エンドポイントあたり1.20USD ※上記2つの料金が発生
音声 送信するメッセージ毎に料金が発生 ※メッセージの長さ、電話番号、受信者の国・地域によって異なる 適用外

参照:Amazon Pinpoint の料金

AWS Pinpointのメリット

AWS Pinpointのメリットとして挙げられるのは、次の3つです。

  • コミュニケーションを効率化できる
  • ユーザーを細分化してセグメントに分けられる
  • デベロッパー・マーケター双方の業務効率化が図れる

それぞれ解説しますので、確認していきましょう。

コミュニケーションを効率化できる

1つ目に、コミュニケーションを効率化できることが挙げられます。

AWS Pinpointでは、メッセージの配信結果からユーザーのクリック数や閲覧数などのデータを計測し、コミュニケーションによる効果を可視化できます。

そのため、キャンペーンの結果を元に顧客リストを作成・編集したり、次のキャンペーンに向けて準備したりできるでしょう。

より効率的なコミュニケーションを取れることにより、キャンペーンの効果を高められます。

ユーザーを細分化してセグメントに分けられる

2つ目に、ユーザーを細分化してセグメントに分けられることが挙げられます。

AWS Pinpointを使うことで、既存のユーザーリストから対象ユーザーをリストアップし、ウェブやモバイルのアプリケーションデータをもとにセグメントを作成できます。

動的・静的それぞれの属性を活用し、セグメントごとに適切なメッセージ内容をパーソナライズすることが可能です。

Amazon Pinpoint は、マーケターとデベロッパーに、チャネル、セグメント、キャンペーン全体で大規模なカスタマーコミュニケーションを提供するためのカスタマイズ可能なツールを提供します。
Amazon Pinpoint は、マーケターとデベロッパーに、チャネル、セグメント、キャンペーン全体で大規模なカスタマーコミュニケーションを提供するためのカスタマイズ可能なツールを提供します。(Source)

デベロッパー・マーケター双方の業務効率化が図れる

3つ目に、デベロッパー・マーケター双方の業務効率化が図れることが挙げられます。

AWS Pinpointでは、デベロッパーはメッセージの送信やWebサイトのトラッキング計測、キャンペーンの計画などが行えます。また、マーケティングにおいてはキャンペーンのデザインや実行、ユーザーとのコミュニケーションなどにも活用できます。

どちらにおいても柔軟な対応が可能であり、メールやSMS、プッシュ通知を使ってメッセージを配信できます。

AWS Pinpointの活用例

AWS Pinpointを活用するタイミングとして有効なのは、次の3つのパターンが当てはまります。

  • 商品・サービスの宣伝
  • お知らせの一括送信
  • 顧客への個別通知

一つずつ解説しますので、活用方法を確認していきましょう。

商品・サービスの宣伝

商品やサービスについて、ニュースレターや一律メッセージ、パーソナライズされたメッセージを配信したい場合、AmazonPinpointを活用することがおすすめです。

メールやSMS、プッシュ通知などのチャネルを通してメッセージを配信できるため、顧客のステップに応じてセグメントごとに最適なメッセージ配信を行えるでしょう。

お知らせの一括送信

対象者を絞らず、ユーザー全体に一括送信したいお知らせがある場合も、AmazonPinpointは活用できます。

また、一括送信した場合・対象者を限定した場合のいずれにおいても、メッセージの送信結果についてはAmazonPinpointの機能を使って分析することが可能です。

ユーザーへの個別通知

ユーザーが商品を購入したタイミングや、ワンタイムパスワードの発行、商品の発送などにおいて、個別通知にてメッセージを配信できます。メッセージは、メールやSMS、プッシュ通知、音声などで配信可能です。

また、ユーザーからSMSでメッセージを受信できるため、双方向でコミュニケーションを取ることができます。

AmazonPinpointの利用例(SMSでのワンタイムパスワード)

当社、ONETECHはベトナムでシステム開発をしています。昨年、広告代理店向けにデジタルギフトを発行してユーザーにインセンティブを与えるシステムを開発しました。デジタルギフト利用の不正防止のためにSMS認証を導入しました。AmazonPinpoitでSMSを送信するだけでなくOTP(ワンタイムパスワード)の発行と検証を実装しました。

ONETECHではさまざまなシステム開発の実績がございますのでお気軽にご相談ください。

https://onetech.jp/works

まとめ

本記事では、AmazonPinpointの基本的な特徴や料金、メリット、活用方法などについて紹介しました。

AmazonPinpointを使うことでユーザーを絞り込んだアプローチを行いやすくなるため、顧客満足度の向上に繋がるでしょう。また、ユーザーの行動を計測してトラッキングを監視し、データをもとに効果的なキャンペーンを打ち出すこともできます。

上手く活用することでパーソナライズされた顧客体験を提供できるため、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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