AWS Oraganizationsの7つのメリットとは?必要性についても解説

社内でAWSを使っている企業の中には、AWS活用において環境を整え、アカウントを管理したいと悩んでいる場合も多いのではないでしょうか。

今回は、AWSのアカウント管理が行えるサービス「AWS Oraganizations」のメリットを中心に、概要や必要性についても解説します。

AWS Oraganizationsの7つのメリットとは?必要性についても解説
AWS Oraganizationsの7つのメリットとは?必要性についても解説

AWSサービスを利用している、これから利用したいと思っている場合は、ぜひ参考にしてください。

AWS Oraganizationsとは?

まずは、AWS Oraganizationsについておさらいしておきましょう。

ここでは、概要と必要性について、それぞれ簡単に解説します。

AWS Oraganizationsの概要

AWS Organizationsは、複数のAWSアカウントを一元的に管理できるサービスです。組織内でのアカウント管理を効率化する上で役立ち、1つの管理用アカウントと複数のメンバーアカウントで構成されます。グループ化されたメンバーアカウントのそれぞれにポリシーを設定できるほか、管理アカウント1つで請求が完結することが特徴です。

組織内でAWSを利用する際、複数のアカウントを必要とするケースが多いでしょう。具体的には、本番環境と検証環境の分離や、プロジェクトごとにアカウントを作成するなどの理由で、アカウント数が増加することがよくあります。

そこでアカウントを個別に管理すると、煩雑さや無駄なアカウントの発生といった課題が生じ、さらに管理が複雑になってしまいかねません。

AWS Organizationsを利用することでこれらの課題を解決し、組織単位でアカウントを一元管理して各アカウントに適切なポリシーを適用できます。また、請求も管理アカウントに一元化されるため、コスト管理が容易になるでしょう。

AWS Oraganizationsの必要性

AWS Organizationsは、一つの企業内で異なる部署やワークロードが異なる要件を持つ場合、マルチアカウントでの運用が効率的です。

単一のAWSアカウントでも運用は可能ですが、予算管理が難しかったり、セキュリティ要件が異なったりといったケースが多いことから、運用を一元管理できるマルチアカウント戦略が推奨されています。

具体的には、本番環境と非本番環境を別々のアカウントで運用する方法が挙げられます。これにより、本番環境では高いセキュリティレベルを実現できる一方、非本番環境では開発効率を向上させるためにある程度緩和された制約を設定できます。

このようなアプローチを取り入れることで、運用中のミスによるリスクを軽減できるでしょう。また、予算管理を効果的に行うために、予算単位でアカウントを分けるといったやり方も効果的です。

ただし、複数アカウントを運用する際には、各アカウントの利用状況を把握し、基本的なセキュリティ設定を統一させる統制作業が必要になります。AWS Organizationsでは、これらの課題に対し、運用コストを削減しながら複数アカウントの統制を効率化できます。

さらに、AWS Organizationsは無料で提供されるため、コストの負担がないことは大きな特長です。

AWS Oraganizationsの7つのメリット

AWS Oraganizationsの主なメリットとして、次の7つが挙げられます。

  • 所有アカウントを一元管理できる
  • 新規アカウントを自動作成できる
  • 利用料の一括請求に対応している
  • 複数アカウントのセキュリティ管理も可能
  • 他サービスとの連携でシステム環境を保護できる
  • 追加料金不要で利用できる
  • アカウント間でリソースを管理できる

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

所有アカウントを一元管理できる

AWS Organizationsの1つ目のメリットは、所有アカウントを一元管理できることです。

AWS Organizationsを利用すると、複数のAWSアカウントを簡単に統合し、一元管理できます。アカウントをグループ化し、それぞれにポリシーを設定することで、アカウントごとに利用できるAWSサービスやリソースへのアクセス制御が可能です。

また、AWS Organizationsにはサービスコントロールポリシーという機能があり、アカウントごとにAWSサービスへのアクセスを細かく調整できます。個別にアカウントを管理する場合、このような制御を行うのには時間がかかりますが、AWS Organizationsを活用することで、コストを抑えながら効率的に運用できるでしょう。

新規アカウントを自動作成できる

AWS Organizationsの2つ目のメリットは、新規アカウントを自動作成できることです。

AWS Organizationsでは、GUI(Graphical User Interface)のほか、CLI(Command Line Interface)などにより、組織の特定のシステム環境や要件に合わせた必要な数のアカウントを作成できます。

さらに、新規作成した各アカウントを統合し、リソースを連携させることで、組織内のリソースの可視性を向上させることも可能です。新規アカウントの自動作成と効果的な管理により、組織はリソースの迅速な展開と監視を実現でき、セキュリティと効率性を向上させられるでしょう。

利用料の一括請求に対応している

AWS Organizationsの3つ目のメリットは、利用料の一括請求に対応していることです。

上述のように、AWS Organizationsを導入すると、全てのアカウントの利用料が管理アカウントに一括請求されます。これにより、組織内で個別に支払い処理をする必要がなくなり、請求書管理の負担を軽減できます。

さらに、複数のアカウントの利用料を1つの請求にまとめることで、統合されたアカウントの総利用量に基づいてボリュームディスカウントが適用されるため、コスト削減の機会にも繋がるでしょう。管理アカウントへの一括請求は、組織全体のコスト管理における効率性向上にも効果が期待できます。

一括請求された利用料は、アカウントごとに個別で追跡することも可能です。これにより、各部署やプロジェクトごとに予算に対する利用実績を簡単に把握し、必要に応じて調整を行えます。組織内でのコストの透明性が向上することで、予算の効果的な管理が実現できるでしょう。

複数アカウントのセキュリティ管理も可能

AWS Organizationsの4つ目のメリットは、複数アカウントのセキュリティ管理も可能であることです。

AWS Organizationsと統合されている主要なセキュリティサービスは、マルチアカウントのセキュリティ統制を実現するために役立ちます。これらのサービスを活用することで、組織はセキュリティを一元的に管理し、強化していけるでしょう。

具体的には、実行してはならない操作を事前に禁止する「予防的ガードレール」と、高リスクなプログラムを検知する「発見的ガードレール」を設定可能です。

「予防的ガードレール」によって設定ミスや誤った操作を防ぎ、セキュリティポリシーの徹底を図ります。また、「発見的ガードレール」では、潜在的なリスクやセキュリティの問題を検知し、適切な通知を行います。

さらに、グループ単位でセキュリティ設定を行うことも可能です。どのアカウントがどのセキュリティ設定に従っているかを簡単に確認できることで、セキュリティポリシーの遵守を追跡しやすくなるでしょう。

他サービスとの連携でシステム環境を保護できる

AWS Organizationsの5つ目のメリットは、他のAWSサービスと連携し、システム環境を一元的に保護できることです。以下は、具体的な連携方法の例です。

  • AWS Configの利用:リソース・AWSリージョン・アカウント全体での推奨設定を一元管理
  • AWS Control Towerの導入:アカウント間のセキュリティ監査を実施し、リスクを軽減
  • AWS Backupの活用:バックアップ要件を適用し、システム全体のバックアップを一元的にモニタリング
  • Amazon GuardDutyによる脅威検出:異常なアクティビティや脅威を検出し、セキュリティインシデントに早期に対処
  • AWS CloudTrailとの連携:アカウントに関連したイベントをログに記録し、アクティビティの追跡とセキュリティの監視を強化
  • AWS IAM Access Analyzerの活用:システムへのアクセス権限をチェックし、不正なアクセスを特定

これらの連携により、システム環境を包括的かつ効果的に保護し、セキュリティリスクを最小限に抑えることが可能です。

追加料金不要で利用できる

AWS Organizationsの6つ目のメリットは、追加料金不要で利用できることです。

AWS Organizationsは、AWSの一部として提供される無料のサービスです。そのため、組織内で複数のアカウントを統合し、管理するための基本的な機能を提供する際に、追加料金を支払う必要はありません。

AWS Organizationsを利用することで、追加の費用をかけずに組織のAWSリソースを管理し、効率的に運用できます。

アカウント間でリソースを管理できる

AWS Organizationsの7つ目のメリットは、アカウント間でリソースを管理できることです。

AWS Resource Allocation Managementでは、重要なリソースを効率的に共有できます。これにより、リソースの再利用と最適化が容易になります。

このように、AWS Organizationsによって組織はリソースを最大限に活用し、効率的な共有、コスト管理の最適化を実現できます。

まとめ

今回は、AWS Oraganizationsについて、計7つのメリットを解説しました。

AWS Oraganizationsを活用することで組織間のAWSアカウントを容易に管理し、効果的に運用していけるでしょう。

コストを削減しつつ、セキュリティレベルの高いアカウント運用を実現するために、AWS Oraganizationsの導入を検討してはいかがでしょうか。

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