こんにちは。インターンの鈴木です。今回も前回に引き続き、ベトナムのスタートアップ企業に突撃インタビューしてきました。インタビュー時は英語を使用しているのですごく英語の勉強にもなります(笑)
今回はNIFTITという、ニューヨーク、ベトナム、香港にオフィスを持つ世界展開されているスタートアップ企業です。OneTech本社近くの騒がしい道路に面したビルの、1階にてオフィスを構えておられます。
NIFTITの創業者兼CEO、Khoaさんと共同創業者Hungさんに直接インタビューしてまいりました。今回もとても深い内容に仕上がっております!
—–まず最初に、お二方について少し教えてください。
NIFTIT共同創業者のkhoaです。マイクロソフトのコンサルタントとして数年間アメリカで働いて、その後NIFTITを創業しました。約4年前、2014の10月です。私のパートナーはニューヨークの会社を設立したコアダンでした。
—-本社はニューヨークですよね。でもkhoaさんはここにいます。どういう会社構成ですか?
最初はベトナムに来る計画はありませんでした。しかしベトナム開催されたマイクロソフトテクノロジーのイベントに惹かれてやってきました。詳細は省きますがたくさんのマイクソフトテクノロジーがあります。サイゴンでの大きなイベントに私は講演者として招かれました。たくさんの人が私たち同様アメリカからやってきました。700人以上です。素晴らしい技術イベントで人々と話したりするうちにすごく影響を受けました。
アメリカに戻って、ビジネスをもっと勉強しようと思い、勉強を始めました。どれだけ忙しくてもベトナムでの気持ちを忘れないようにと。チームで働く方法を最初に勉強しました。イベントで分かったことは技術は前進しているのでうかうかしていられないということです。
その後、ベトナムに戻ってきました。2014年の1月です。アウトソーシングに可能性があるなと感じました。ベトナム政府はITを奨励しているのでやりやすかったです。公式には、2年前です。
—-香港にもオフィスがありますよね。
中国市場を開拓しようと思い設立しました。パリにもオープンする予定です。技術コンサルティングが主な仕事なので、範囲を広げればチャンスも増えます。
—-Hungさん自己紹介お願いします。
ほとんど彼と同じですよ(笑)2015年、Khoaにベトナムに行かないかと誘われました。マーケティングができる男が欲しいと。今は、ワクワクしながら仕事をしています。街は急成長していますし。ITスタートアップもたくさんあるし楽しいですね。
—-誰が、最初に会社を始めようと(ニューヨークで)と言い出したのですか?
カナダに住んでいる私のビジネスパートナーと私が世界旅行をしていた時、ニューヨーク中を車で走り回りました。300マイルなのでとても長い旅でした。私たちは同じオフィスで働いていたので起業のアイデアを議論し合いました。ドライブ後、寝不足になったのですが(笑)その時にこのWebコンサルティングというアイデアが生まれました。代理店をして、システムを構築すると。
3ヶ月後、仕事を辞めてビジネスをスタートしました。だからアイデアは世界旅行をしていた時ですね。私たちは、この会社を設立するアイデアを思いつきました。寝不足のおかげです。
—-面白いですね。では会社のアウトラインを教えていただけますか?
もちろん。最初はニューヨークでスタートしました。ニューヨークにはすでにマイクロソフトテクノロジーで人々を助けるためのたくさんの非営利団体や小規模のそういった会社がありました。
現在ベトナムでは、マイクロソフトを含めたITサポートやアプリの開発、ビジネスコンサルタントなどをしています。マイクロソフトの特別なライセンスを売ることもできます。
—-主にマイクロソフトテクノロジーで他社と差別化しているということですか?
マイクロソフトとのパートナシップがあるので、メインはそれを使ってエンタープライズソリューションをしています。普段は500人規模の大会社などと仕事をしています。そういった場合、普通マイクロソフト技術の導入を勧めています。
—-なぜウェブソリューションをメインビジネスに?確か2013,14年はウェアラブルが世間を賑わしていましたよね?
会社を始める前、ビジネスパートナーのひとりがコンサルタントをしていました。新しい技術に興味はありましたが、プロジェクトをサポートしてくれる強力な技術者が必要でした。私たちはクライアントやパートナーと仕事をすると決めていたので、アイデアは自分たちの得意分野の価値を生かすということでした。
新テクノロジーに挑戦するのは非常に良いことだと思います。その技術をさらに発展させることが可能ですから。全てがトライの連続で楽しいですしね。
実は私たちも資金が貯まってきたので、新しいプロダクトに挑戦しようと考えています。しかし4年前は、顧客を獲得して利益のあるビジネスをしようということになりました。私たちの新しいプロダクトは、エンタープライズソリューションの予定ですが、最新技術を取り入れています。
最新技術は、私たちは企業向けの製品を提供しているので、AIは効率化を助けてくれる役割があり非常に有効であると思います。しかしIoTといったものは現時点では、エンタープライズ向けでは今は必要のないことなのではないかと思っています。
—-二人はどうやって知り合ったのですか?
HungはCTO(最高技術責任者)と関係があります。彼の従兄弟です。Hungと私はフランスの同じ町に住んでいました。それが理由ですね。
私たちの会社の多くはそういった関係があります。従兄弟とかいったそういった狭い範囲の関係ですね。アメリカにいる仲間なども従兄弟だったりします。
—-そういった近い関係は非常にいいと思います。
何より信用できますし、お金とかではなく、同じ志で働けます。価値観などです。友達とか、家族とか親戚とかは信用するに値しますねよね。
—-摩擦も少ないですか?
200,300人いる会社は経営しづらいですよね。私たちの会社は30,40人で、それなりに多く知り合いもいる。運営はしやすいです。
—-ベトナムでビジネスをやる上で最も難しいことは何ですか?
まずは時間です。時間の点では、チームの一部はアメリカにいて私たちはここにいます。確かにe-mailやスカイプなどのテクノロジーを使って一緒に働けますが、時間は限られていますよね。なんたって時差が12時間もありますから。ベトナムで朝6時なら、アメリカは夜の6時です。
しかも今でこそベトナムは早くて強いインターネット接続を持っていますが、最初に来た時は、インターネットがすごく不安定で、イライラしました。
—-私が最初にベトナムに来た時に一番びっくりしたことは、Wi-Fi環境がすごく整っていたことです。
そうですね、すごく良くなりました。昔はすごく遅かったですから、それも一つのチャレンジでしたね。チャレンジは、インターネット、タイムゾーン、そして文化ですね。これについては我慢して、オープンマインドにならなくてはなりませんでした。アメリカとベトナムでは、働き方や期待値などが全く異なりますから。みんながハッピーになる働き方を追求しなければなりませんでした。
しかしそれもチャレンジだと思って頑張りました。我慢とオープンマインドを心がけていれば成功できる、と。しかし難しいですね。
—-ベトナムは、政府がIT企業を支援しているので競争が激しいですよね。同じようなスタートアップが多くあったり、投資競争があります。
素晴らしい税金インセンティブがあります。それはプラスです。
—-東南アジアは起業しやすいですよね。
はい、成長もしていますし。ベトナムだけでなくタイやインドネシアも同じです。急速に成長しています。人口も若い。人々のマインドも変わって来ています。例えば大学を卒業後は起業したいと思っている人が非常に増えています。
政府も含めて行動は遅れていますが、コミュニティがあります。料理に例えるなら、具材は揃っているので後は料理を始めるだけです。
—-ホーチミンに来た時ににはとても小さい商店がたくさんあり驚きました。ベトナム人は起業家精神を持っているということを示していますよね。
(hung)レストランや小物屋などを彼らの家でやりますよね。
ホーチミンは農家などを引きつけて彼らにビジネスを始めさせる魅力があります。
—-起業してしばらく時間も経ってある程度会社も安定しておられます。1日にどれくらい働いていますか?
たくさん。(笑)本当に。1週間の仕事量にもよりますが。
—-ここに来てから変わりましたか?
ほんの少しですね。最初は見るもの聞くものが新しかったので、そんなに働かずに歩き回っていましたが、今は第二の家のようなものなので、ノーマルモードに戻りました。早くビジョンを達成したいのなら仕事を早く終わらせなければならない。そうなると働く時間も増えます。最低12時間?(笑)
(hung)普通は15、16時間くらいですね(笑)。日によりますけどね。アメリカの時間に合わせないといけないのでその分も長くなっています。だから皆さんも違うタイムゾーンの人と働こうと思ったら、すごく長い時間働かなくちゃいけないですね。
—-難しいですね。
だから夜2,3時くらいにこのオフィスに来てください。まだ明かりがついてると思いますよ(笑)
—-働くときはいつも何を心に留めて働いていますか?
情熱ですね。とても大切です。計画の実行も大切です。
特にアイデアがあるなら、計画実行がとても大切です。計画を立て、必要条件を決め、タスクを決め、実行に移す。そしてそれをやり遂げる。1日1日たとえどんなに忙しくても。もし仕事を終えることができたなら、あなたは夢に近づけます。自分自身、自分のビジョンを追い続けるのです。たとえ毎日少しずつでもやり続けていれば、最終的には終えることができます。
1日1日やるべきことを終わらせていくと1週間、1ヶ月をを振り返った時に、たくさんのことが終わっています。急速に。
(hung) 成果が非常に大切です。会社にコミットしようと思ったら重要です。
後は環境ですね。いい環境なしには良い仕事はできません。長い間オフィスにいることなんてできません。私たちはハードに働きますが、良いチーム、良い人々があります。お互いに感謝しあって、刺激しあっています。
—-この会社の文化はありますか?
柔軟性ですね。私たちはこの会社の従業員に柔軟性を持たせています。同時に成功するためにコミットメントを要求します。一生懸命働きます。
会社のカルチャーをうまく融合させることで、成功していますし、良い気持ちで働くことができます。
(Hung)例えば300人とかの会社で働いていると、お互いがお互いを知らないなんてことがザラにありますよね。20, 30人の会社ではそれはありません。とても仲がいいです。仕事の後にご飯に行ったりもよくします。コーヒーを飲んだり。
ハードに働くこととそういったことがうまく融合されていると思います。
—-もし会社がこれから大きくなっていくとしたら、もっと人を雇わないといけませんよね。
最近では、このあたりにたくさんのIT Showなどがありますよね。そこから分かるのですが、みんなそれぞれ違う情熱を持っています。
例えば私たちは仕事を違うアプリケーションに移行しなくても良いと考えています。IOSやその他にフルコミットしなくてもいいと思っています。
他の会社、台湾やベトナム、フィリピンなどは今後それらに移行すると確信しています。
私たちはwebソリューションを専門にしていますから、彼らとパートナーシップを結べるはずです。もしそういった技術が必要になれば、人材を借りることもできます。大企業では従業員がたくさんのことをしなければいけませんが、小さい会社がパートナーシップを結べば、会社の文化は保てます。一緒に新しいプロジェクトもできます。
今のところは会社の文化を保つ、それがビジョンへの近道であると考えています。なぜなら、従業員にもっとたくさんのプロセスを加えるのは、よくないこともあるからです。文化のクオリティを保つためにたくさんの人をトレーニングしなければならなくなります。
—-起業してから今までに困難はありましたか?またどうやって乗り越えましたか?
今コンサルタントエージェンシーとして働いていますが、十分な人がいないのにプロジェクトはたくさんやってきます。バランスがとても難しいです。リーダーやマネージャなどのバランスです。みんな忙しいのでどのように人を振り分けるかですね。
コミュニケーションなどのチームワークは非常に大切です。最近はその辺りが上手くなったのであまり衝突はありませんが、昔はよく衝突しました。
—-将来は増えるかもしれません
後は、私たちは技術イベント等に参加したりして、最新のテクノロジーについていけるようにしています。毎週月曜日に勉強会をしたりなんかもします。ミニプロジェクトをやったりして常に最新技術については目を見開いています。
たとえ収入が出なくても最新テクノロジーを探求するのは非常に大切だと思います。
—-テクノロジーについてですが、私はAIは将来が人々の問題解決に大いに役立つ確信しています。しかし今は、適切に扱ったり理解したりできません。AIについてはどうお考えですか?
AIについては、研究するのに非常に良い時期であると思います。なぜならAPIやその他サービスがクラウド上で動くからです。10年前までは今のような安い価格で操作することは不可能でした。
今は十分な時間と興味さえあれば、誰でも研究できます。APIやAIはオープンソースですから。どう扱うか、などのとても良い入門書もあります。
全てのテクノロジーはそういった研究やコミュニティの成果です。何度も何度も挑戦した成果なのです。私たちのコミュニケーションを変えたスマートフォンもそういった技術の賜物です。そしてまだ技術は移行段階なのです。これからもっと色々なものに適応されていくでしょう。
—-今は将来有望なテクノロジーだと言われていても将来は消えるものもありますよね。どのようなテクcheap 1MORE Earphones ノロジーが消えると思いますか?
バッテリーを望みます(笑) 何年後かには実際に消えると思いますよ。充電可能なデバイスが増えて来ているので。パソコンやスマートフォンはすでにもう必要ないですよね。
あとは、アプリの統合ですかね。今はたくさんの時代遅れのものがありますが。
ベトナムの話ですが、ついに私たちは論理的な、支払いシステム(クレジットカード)を手に入れました。これはベトナムにとっては非常に大きな意味があります。ですが、まだまだ現実的には多くの現金を扱わなければなりません。ビザやマスターカード、電子マネーなどはここではまだまだですが、もっと増えて欲しいです。同時にイーコマースも増えて欲しいです。
日本では、amazonなどでいつでも買い物ができますよね。昼夜問わずに。私はここでもそういったサービスが、もっと増える思います。
—-新しい通貨の話をするときに欠かせないのが、ビットコイン、ブロックチェイン技術ですが、将来それらの使用が増えたら私たちの世界、特に東南アジアはどう変わると思いますか?
エンドユーザーはそんなに変わらないんじゃないかと思います。自分たち自身では変化に適応できないと思います。既にたくさんの人々がクレジットカードを使っていますが、それでももっともっとたくさんの人が現金を使っています。
ビジネスという点では、ブロックチェインは非常に有望です。ロイヤルティプログラム、スマートコントラクトやビットコインなどは間違いなくビジネスで使われるでしょう。
テクノロジーはビジネスをする人たちにとっては非常に面白いかもしれませんが、個人という点では・・・ですね。
ベトナム人がそういった技術に適応するにはまだまだ時間を要すると思いますね。例えば、彼らがインターネットを使う理由は価値があるからです。スカイプとか、ドラマ見たりニュースを読んだり。アプリケーションはエンドユーザーに適応されなければなりません。ビットコインなどはビジネス上は価値がありますが、まだまだベトナムなどでは知られていません。人々はまだ現金を使っています。しかし、馬鹿馬鹿しい送金手数料などには効果的だと思います。1度適応されれば、たくさんの特徴も適応できると思います。
—-NIFTITのビジョンを教えてください。
私たちは新しい製品を開発しています。一種のインターネットのプラットフォームになるでしょう。今は、1月のリリース予定の製品が成功することが最優先です。私たち自身の最初の製品なので、とてもハッピーです。
機能を増やしたり、他のアプリとの統合なども考えています。今はそのことばかり考えています。
—-将来もっとアジアにサービスを広げる予定は?
1月の製品が成功すれば、間違いなく。
—-起業したい人へ何かアドバイスをください。
個人的な経験から話しますが、数えきれない挑戦をしてください。若いうちに成功しようと挑戦し続けていると、後から、様々な物事にコミットできるようになります。一度落ち着いてしまうと、例えば大きな家を買って犬を買って車を買って(笑)、失敗を恐れるようになります。
時間があるうちに、愚かな挑戦してください、必要だと思うことに。これが一番だと思うことに。毎日起きるときに、「1日嫌だな」と思わないことをしてください。それはあなたが情熱を持てることです。
毎日情熱を育ててください。お金は最終的に付いてくるでしょう。情熱があればお金は大して重要ではありません。誰かが助けてくれるでしょう。相談に乗ってくれるでしょう。支援してくれるでしょう。
30, 40歳くらいまで挑戦し続けてください。失敗は気にしないで。
(hung) もし私が20歳だったら今すぐ会社を作りますね。ミスを怖がらないでください。違う国籍の人を怖がらないでください。どんどん関わってください。そういった人たちはあなたとは違った背景、経験を持っています。色々学べると思います。そして重要な物事の決断を下すときに必ず役立ちます。
—-本日はどうもありがとうございました!
(2017.8/11 NIFTITにて)
これから製品をリリースされるという忙しい時期にお邪魔したのにも関わらず快く迎えてくださって、コーラまでいただいてしまいました。
KhoaさんとHungさんは本当に気さくな方で、起業家精神に溢れていました。CTO(最高技術責任者)のPhilacさんとも少しお話をさせていただいたのですが、本当に楽しそうに仕事をされていて情熱って大切なんだと再認識いたしました。
NIFTITはこれからもどんどん積極的に挑戦していかれるそうなので、みなさんどこかで彼らのサービスを受けたり、アプリケーションをお目にかかるかもしれません!
NIFTITのHPはこちらです!
ONETECHASIAではオフショア開発をしております。ぜひHPをご覧ください。